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【1分解説】JCM(二国間クレジット制度)とは?

加藤 大典

  音声解説

JCM(Joint Crediting Mechanism:二国間クレジット制度)とは、パートナー国で技術や資金の面で協力して温室効果ガスの削減・吸収対策を実施し、その成果を両国の貢献度合いに応じて配分する仕組みのことです。2025年3月時点で29か国のパートナー国で約260件のプロジェクトが実施されています。

地球温暖化対策計画(2024年2月閣議決定)では、JCMの実施を通じて、官民連携で2030年度までの累積で1億t-CO2程度、2040年度までに同2億t-CO2程度の国際的な排出削減・吸収量の確保を目標としています。プロジェクトにより実現した排出削減・吸収量のうち日本の貢献分を、パリ協定6条に沿ってJCMクレジットとして日本に移転し、国のNDC(削減吸収目標)達成へのカウントや、民間企業の取得分は排出量取引制度等で活用します。

2025年4月1日には、地球温暖化対策推進法に基づき、公益財団法人地球環境センターがJCMに関する指定実施機関「JCMA(JCM Agency)」に指定されました。JCMAは、JCMのプロジェクト登録からクレジット発行までの制度運営やパートナー国との調整等に関する事務を担います。

JCMは、日本とパートナー国双方の温室効果ガスの削減・吸収の増大に貢献するとともに、経済の活性化や持続可能な発展、質の高い炭素市場の構築、グローバルサウス外交の良好な発展にも資する仕組みであり、今後のさらなる活用が期待されます。

図表1
図表1

この解説は2025年4月時点の情報に基づいたものです。

加藤 大典


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。