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【1分解説】花粉症の発生源対策とは?

加藤 大典

  音声解説

花粉症の発生源対策とは、スギやヒノキなどの人工林から飛散する花粉を減らすため、森林の更新や適切な管理を進める取り組みのことです。政府は、2023年に策定した「花粉症対策初期集中対応パッケージ」の下、発生源対策・飛散対策・曝露対策の三本柱で総合的な対策を進めており、中でも発生源対策は花粉の根本的な削減を目指す重要な柱です。

対策の基本は、「伐って、使って、植えて、育てる」という森林の循環利用です。花粉を多く出す高齢のスギを伐採し、花粉の少ない苗木や他の樹種に植え替えることで、花粉量の抑制を図ります。伐採した木材を住宅や家具などに活用することで、地域の林業や経済の活性化にもつながり得ます。

発生源対策の主な担い手は国や自治体ですが、企業や国民も参加できます。例えば、国産材の利用拡大や木造建築の推進に取り組む意思を示し、自社での木材利用やその効果の見える化を進める「森の国・木の街づくり宣言」への参加は、企業としての具体的な貢献の一つです。また、自治体などが主催する森林づくりボランティアへの参加も、身近に関わる手段となり得ます。

花粉症の発生源対策として進める森林整備は、防災、CO2吸収、水源涵養といった森林の多面的機能の発揮にも資するものです。健全な森林を次世代に引き継いでいくことが望まれます。

この解説は2026年3月時点の情報に基づいたものです。

加藤 大典


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

加藤 大典

かとう だいすけ

総合調査部 主席研究員
専⾨分野: 環境

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