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時事雑感(2026年7月号)

嶌峰 義清

世界の株式市場では、引き続き半導体関連株が相場全体の方向性を左右する展開が続いている。日本では、相対的に半導体関連銘柄のウェイトが大きい日経平均株価がTOPIXを遙かに凌駕するペースで上昇している。

生成AIの急速な普及を背景に、データセンター向け投資や高性能半導体への需要は拡大を続けており、AI向けGPUや高帯域メモリー(HBM)を手掛ける企業には高い成長期待が寄せられている。業績見通しの上方修正も相次ぎ、半導体関連株は主要株価指数を押し上げる最大の牽引役となっている。

一方で、市場を取り巻く環境は徐々に複雑さを増している。足元ではイラン情勢を巡る緊張の高まりを受けて原油価格が高止まりしており、中東地域の地政学リスクが改めて意識されている。エネルギー価格の上昇は企業収益を圧迫するだけでなく、インフレ率の押し上げ要因にもなり得る。市場では、主要中央銀行による金融緩和期待が一転し、金融引き締め懸念が強まっている。

特に米国では、AI関連需要の強さが景気を支える一方、インフレの粘着性や原油高を背景に長期金利が高止まりしている。一般に、高成長が期待される半導体関連株は金利上昇に対する感応度も高く、金利動向次第ではバリュエーション調整圧力が強まる可能性がある。実際、市場ではAI需要の持続性そのものを疑問視する声は少ないものの、その成長期待をどの程度の金利水準で評価すべきかという議論が活発になっている。

AI投資拡大という長期的な追い風は当面続くとみられるが、今後の市場は企業業績だけでなく、地政学リスクや金融政策の変化にも左右される局面に入りつつある。半導体関連株が主役である構図に変化はないものの、その上昇基調がこれまで以上に外部環境の影響を受けやすくなっている点には留意が必要だろう。

(嶌峰 義清)

嶌峰 義清


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