- 要旨
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日経平均株価は先行き12ヶ月72,000円程度で推移するだろう
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USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう
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日銀は政策金利を26年12月に1.25%とした後、28年央までに2.0%とするだろう。
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FEDはFF金利を、年内は3.75%で据え置くだろう。
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7月の金融政策決定会合では、予想通り金融政策の据え置きが決定された。展望レポートの見通しは、成長率が前回の4月から概ね横ばいとなった一方、物価は2026年度のコアCPIが+2.8%から+2.5%へと引き下げられた。もっとも、これは夏場の電気・ガス代支援策によるものであり、日銀版コア(除く生鮮食品・エネルギー)は+2.5%と0.1%ptの下方修正に留まった。ちなみに2026年度のコアCPIについては9名の審議員のうち8名が上振れリスクを認識した。展望レポートの文面でも物価の上振れリスクに関する言及が多かった。
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展望レポートでは物価のリスク要因について、「中東情勢」に加えて「AI需要」と「為替」が強調された。AI需要と為替は、4月の段階では「その他のリスク要因」を構成する項目であったが、階層が1段上がった格好となる。半導体価格そのものの価格上昇に加え、素原材料や資本財価格の高騰が消費者段階に波及するリスクがより明確化された。そして為替については、「企業の賃金・価格設定行動が積極化するもとで、過去と比べると、為替 の変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている面がある」という論拠の核となる文面に変化はなかったが、足もとの輸入物価上昇を踏まえ、警戒トーンを一段引き上げた形であった。過去の輸入物価上昇局面と比較して、今回は国内企業物価が敏感に反応していることを踏まえたとみられる。また日銀短観6月調査でインフレ関連項目が強めにでていたことも影響したとみられる。
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植田総裁の記者会見は、次回の利上げについて全く言質を与えなかった。もっとも、「これまで以上に物価の上振れリスクを意識する必要がある」、「金融環境が緩和的過ぎるなら、利上げのペースを速める可能性がある」という(慎重な口調で知られる植田総裁にしては)やや踏み込んだ発言もあり、従来の「半年に一度の利上げペース」が狭まる可能性が示唆された。筆者は現時点で次回の利上げを12月と予想しているが、8月10日に発表される「主な意見」を踏まえ、10月もしくは9月に変更する可能性がある。
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こうした、ややタカ派的な印象を与えた記者会見から、数時間後の日本時間夕方に為替は再び動いた。ドル円はレート・チェックの観測もあり断続的に下落し、1日の日本時間早朝には為替介入があり、ドル円は157円台で越週した。なお、IMF基準の為替介入原則では3営業日以内の介入を1回と取り扱う。これに基づけば、8月3日中の為替介入は1回に収まる。そうした事情もあってか本日8月3日の午前9時半~10時頃にかけて再び為替介入とみられる動きがあり、ドル円は155円台まで下落した。
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今回の介入は日米協調であった。これに合わせてベッセント財務長官は「円は非常に過小評価されている」と言及。これは三村財務官が「米国から精神的な支援を超える支援を得ている」と発言していことに対応する。またトランプ大統領は「日本は円安になっており、少し助けを求めていた。米国はいつでも日本のために動く」と発言した。そうした経緯もあり、日本の財務省は8月3日に「日本国財務省は状況を注視し、米国財務省との緊密なコミュニケーションを維持している。我々は、今後、更なる協調介入を実施することも躊躇しない」との大臣談話を公表した。
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当面の為替を考えると、日米協調介入によって「163円」に新たな壁が作られたと言える。日本の短期実質金利(政策金利-消費者物価上昇率)がマイナスで、なおかつ拡張的財政が円の通貨価値を毀損している限り円安トレンドは転換しないとの声は根強いものの、米国側が円買い・ドル売り介入に参加したことの意味は大きく、「今回は違う」と考えるべきではないか。米国側としても、日本の為替介入に伴う米国債売却およびそれに伴う米金利上昇圧力は都合が悪い。そう考えると、1月に米国政府が米長期金利上昇を懸念していた局面で、日米協調レート・チェックが実施されたことも合点がいく。当面、米国の利上げ観測が燻るもとで、ドル高主導で円安が進む可能性はあるが、これまでの単独介入のように僅か数ヶ月で為替介入前の水準に戻る可能性は低いと考える。
藤代 宏一
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