- 要旨
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- 日経平均株価は先行き12ヶ月57,000円程度で推移するだろう
- USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう
- 日銀は利上げを続け、政策金利は26年7月に1.0%、27年7月に1.5%超となろう
- FEDはFF金利を26年6月に3.5%まで引き下げた後、様子見に転じるだろう
金融市場
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前営業日の米国市場は、S&P500が▲0.4%、NASDAQが▲0.7%で引け。VIXは30.6へと低下。
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米金利はカーブ全般で金利上昇。予想インフレ率(10年BEI)は2.310%(▲1.0bp)へと低下。
実質金利は2.037%(▲6.9bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は+51.4bpへとプラス幅拡大。
- 為替(G10通貨)はUSDが堅調。USD/JPYは159後半で推移。WTI原油は102.9㌦(+3.2㌦)へ上昇。銅は12223.5㌦(+28.5㌦)へ上昇。金は4526.0㌦(+33.5㌦)へ上昇。
注目点・経済指標等
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筆者が日本経済と株式市場の行方を読む上で定点観測している日本の鉱工業生産は、2026年2月に前月比▲2.1%となった。市場予想(同▲2.2%)や経産省の予測補正値(同▲1.9%)に概ね一致した。増産は鉄鋼・非鉄金属工業、化学(除く有機・無機化学工業、医薬品)、パルプ・紙・紙加工品の3業種。その他の12業種は減産であった。自動車工業、金属製品工業、電子部品・デバイス工業の減産幅が大きかった。
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3月初旬に実施された生産予測調査に基づけば、製造工業の生産計画は3月に前月比+3.8%となった後、4月は同+3.3%の増産が見込まれている。経産省経済解析室が生産予測指数の上振れバイアスを補正した予測値でみても、3月の生産は同+3.8と増産に転じる見込みであり、生産の基調は回復経路に復すと期待される。ただし生産活動全体の方向感を決める輸送用機械工業は3月に同+0.5%となった後、4月は同+1.6%の増産であり、微増に留まる見込みである。
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ちなみに鉱工業生産指数は生産の「数量」に重きを置いて生産高を計測する統計であり、「付加価値」を直接捕捉する性格のものではない。例えば、高付加価値を狙った品質向上によって生産数量(あるいは重量)が減少する場合、鉱工業生産統計はそれを減産と見做し、付加価値を過小評価してしまうこともある。したがって、鉱工業生産統計が示すほど日本経済(製造業)の付加価値創出力が停滞していない可能性を念頭に置く必要がある。事実、過去数年は付加価値の合計である実質GDPと鉱工業生産指数の水準・方向感の乖離が大きくなっている。
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この点は、日銀が需給ギャップと潜在成長率の推計方法を変更したことに関係してくる(当該変更は3月26日に公表)。日銀は「資本稼働率について、使用するデータを数量ベースから付加価値ベースへと変更することで、製造業で発生していたとみられる下方バイアスを修正した」と説明した。改定前の需給ギャップは「空前の人手不足と、今ひとつ高まらない資本稼働率」が併存することで小幅なマイナスで推移しており、この推計については過小評価されている(=需給ギャップが実際よりもマイナス方向にある)との指摘が多かった。今回の推計方法変更が金融政策に与える影響は何とも評価し難いが、実態に近づいた印象は強い。
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話を生産統計に戻す。株式市場における重要度が高い電子部品・デバイス工業については、前月比▲3.1%の減産であった。ICの増産は一服感がみられる一方で、コンデンサや電子回路基板などで増産の動きがみられる。この間、生産用機械に分類される半導体製造装置は1月に同▲12.7%となった後、2月は同+7.8%と持ち直したものの、3ヶ月平均値では同▲5.1%と弱い。ただし生産予測調査に目を向けると、半導体製造装置が含まれる生産用機械工業は3月に同+16.8%、4月に同+13.6%と大幅な増産が見込まれており、(増産の理由が半導体製造装置なのであれば)過去数ヶ月の減産は一過性と判断される。個別企業の業績予想などから判断しても、先行きは半導体製造装置の増産が期待できる。
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電子部品・デバイス工業の動向を仔細にみると、2月は出荷が前年比+3.7%へと鈍化し、在庫は同▲0.9%と減少したことから、出荷・在庫バランス(両者の前年比差分から算出)は+4.6ptへと縮小した。もっとも、3ヶ月平均では+11.0ptとプラス幅を拡大しており、製品需給の安定化が示唆されている。
- ここで長期的に電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランスと、日経平均株価が連動性を有してきた事実を再確認したい。株価指数において半導体を直接手掛ける企業の存在感は必ずしも大きくはないものの、半導体製造装置、電子部品、化学品など「広義半導体」で見ればその存在感は大きく、結果的に日本株全体のうねりを作り出す構図があると筆者は理解している。

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先行きの出荷・在庫バランスを見極めるために在庫循環図の位置取りを確認すると、直近12ヶ月は、中心点付近で渦を描いてきたが、最近は右方向への動きが明確化している。過去の経験則に従えば、今後は右上領域(在庫増・出荷増)に向けて力強く歩み出すと予想される。
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3月入り後の原油高によって株価指数は崩れているが、半導体関連銘柄を取り巻く環境は悪くない。原油高が落ち着いた場合、相応の戻りが期待できる。

藤代 宏一
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。












