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2026.02.05
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米国 26年は良好なスタート(1月ISM非製造業景気指数)
~活発な事業活動が景気を牽引する一方、労働市場には停滞感~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 26年1月のISM非製造業景気指数(総合、季節調整値)は、53.8と下方修正された前月(53.8)から横ばいとなり、市場予想中央値の53.5(筆者予想53.0)を上回った。トランプ政権による関税賦課が景気減速懸念を招く中、国内需要の堅調さを背景に、24年10月(55.8)以来の高い水準を維持した。非製造業部門が米景気を牽引していることが改めて示された。
- 1月のISM非製造業景気調査では、新規受注が53.1(前月比▲3.4ポイント)、雇用が50.3(同▲1.4ポイント)と低下した一方、事業活動が57.4(同+2.2ポイント)、入荷遅延が54.2(同+2.4ポイント)と上昇した。
- 新規受注は、前月の大幅上昇の反動で低下したものの、基調としては上昇ペースを速めていることから、サービス需要の強さを裏付けている。事業活動も高い水準を維持するなど、非製造業部門の景況感は良好だ。一方、雇用指数は、拡大・縮小の分岐点(50)付近まで低下し、労働市場の停滞感を示した。また、入荷遅延の上昇は、需要増よりもトラック輸送等のボトルネックが大きな影響を及ぼしたとみられる。こうした中、仕入価格指数が小幅上昇し高い水準にとどまっており、インフレ圧力は依然強いことが示された。
- コメントでは、AI・データセンター投資が成長を牽引する一方、供給制約や関税の不確実性への懸念が示された。小売を中心に個人消費は底堅いものの、業種間の温度差は鮮明である。また、AI普及を背景とした購買スタイルの変容や、リスク管理強化の動きも散見された。
- 以下で、構成項目を詳細にみる。新規受注指数は、低下したが、拡大を示す水準を維持した。業種別では、拡大した業種が18業種中10業種(前月9業種)に増加した一方、縮小は6業種(同6業種)にとどまっており、需要が広がっていることが確認できる。回答者コメントは強弱が入り混じる。新年度の予算執行に伴う社内活動の活発化を歓迎する前向きな声がある一方で、プロジェクトの延期や収益予測の下方修正といった悲観的な意見も目立ち、先行きに対する企業の慎重な姿勢も浮き彫りとなった。
- 雇用指数は拡大を示す水準で低下した。雇用の拡大した業種数が18業種中5業種(同7業種)に減少し、縮小した業種数は8業種(同7業種)と増加した。
- 一方、事業活動指数はさらに上昇し、高い水準を維持した。拡大した業種は18業種中11業種(前月9業種)へと増加し、逆に縮小した業種は3業種(同7業種)に減少した。拡大した11業種では、関税の影響を受け易い卸売業が価格上昇リスクを抑制するための動きから拡大を続けたほか、需要が旺盛な公益、医療・社会支援、建設業、情報、金融・保険、小売業が拡大を続けた。また、企業向けサービス、公的部門、教育サービス、専門・科学・技術サービスが拡大に転じた。
- 入荷遅延は、物流の遅れが強まったことを示唆した。
- インフレ関係では、仕入価格指数が66.6(前月65.1)と前月比+1.5ポイント上昇、依然高い水準にとどまっており、インフレ圧力の強まりが示された。18業種中17業種(前月15業種)で上昇、支払価格の下落を報告した業種はゼロ、強いインフレ圧力が残存していることが確認された。商品別では、ガソリン、ディーゼル燃料が下落した一方、銅製品、人件費、牛肉製品、建設労働、銅、木材、木材製品、メモリー製品、医薬品が上昇した。供給不足として、電気部品、メモリ部品、ルーター、ワイヤー・ケーブルが挙げられた。
- 1月に拡大を報告した業種は、18業種中11業種と前月と同数だった。内訳をみると、内需関連や公的部門の強さが際立つ一方、物流やサービスの一部に弱さが残り、二極化の様相を呈している。拡大した業種は、強い順に、医療・社会支援、公益、建設業、小売業、情報産業、宿泊・飲食サービス、不動産・賃貸・リース業、専門・科学・技術サービス、公的部門、教育サービス、金融・保険と続いた。
- 米国経済全体の景気動向を示す「ISM総合景気指数(非製造業景気指数と製造業景気指数の合成)」は、1月に53.7(前月53.2)と上昇し、拡大ペースの加速を裏付けた。四半期ベースでは、製造業が52.6(10-12期48.2)、非製造業が53.8(同52.7)とともに改善した。この結果、同期のISM総合景気指数は、53.7(同52.3)へと一段と高まっており、26年1-3月期の米景気が緩やかな加速局面にあることを示唆している。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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