米国 民間部門は26年初に鈍化も底堅い(26年1月PMI)

~サービス業が36ヵ月連続、製造業は6ヵ月連続で拡大~

桂畑 誠治

要旨
  • 26年1月のS&Pグローバル米国総合購買担当者指数(PMI)は、52.8(前月52.7)と前月比0.1%ポイント上昇にとどまり、市場予想中央値(Bloomberg集計)の53.0(筆者予想53.2)を下回ったものの、拡大縮小の分岐点である50を36ヵ月連続で上回った。トランプ政権によって不確実性が高まる中、1月総合PMI(速報)は、比較的高い水準を維持しており、同統計調査対象企業の活動や民間需要が底堅く推移していることが示された。
  • 製造業は、51.9 (前月51.8)と前月比0.1%ポイント上昇、拡大を示す水準を6ヵ月連続で上回った。また、サービス業は、52.5(前月52.5)と堅調な国内需要を背景に高い水準を維持、36ヵ月連続で50を上回った。
  • 主要項目では、総合新規受注は、52.2(前月50.8)と大幅に上昇し、需要の拡大ペース加速を示した。製造業が50.8(同49.1)と拡大を示す水準に上昇したほか、サービス業が52.4(同51.1)と上昇した。総合雇用は、50.5(同50.3)と小幅上昇し、雇用の小幅拡大を示した。製造業が51.1(同52.5)と低下した一方、サービス業が50.4(同49.9)と増加を示す水準に上昇し、全体を押し上げた。
  • インフレ関連では、総合投入価格指数が59.7(前月61.9)、総合産出価格指数が57.2(同57.3)とともに低下したが、投入価格よりも産出価格の低下が限定的なものとなっており、企業がコスト増加を段階的に価格に転嫁していることが示された。製造業では、投入価格指数が62.7 (同61.3)と小幅上昇し、それを上回って産出価格指数が58.8(同56.3)と上昇しており、財価格の上昇圧力の強まりと製造業のマージン改善が示された。一方、サービス業では、投入価格指数が59.1(同62.1)、産出価格指数が56.9(同57.5)とともに低下し、サービス分野でのインフレ圧力の緩和を示した。
  • 製造業では、雇用が51.1(前月52.5)、在庫が50.0(同50.9)と低下したが、新規受注が50.8(同49.1)、生産が54.8(同53.6)と上昇した。
  • サービス業では、活動指数が52.5(前月52.5)と事業活動の底堅さを示した。また、新規受注は、52.4(同51.1)と上昇し、需要の拡大ペース加速が示された。「将来の活動指数」は、63.0(同63.5)と高い水準を保っており、サービス関連企業は先行きに対して楽観的な見方を維持している。
  • 基調をみると、1月の総合PMI(平均)は、52.8と10-12月期の53.8から低下し、米民間需要の拡大ペース減速が示された。製造業が51.9(10-12月期52.2)と低下したほか、サービス業が52.5(同53.8)と低下し、ともに拡大ペースの鈍化を示した。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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