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2026.01.23
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経済指標全般(アジア)
豪州・12月雇用統計は、雇用の堅調さを示唆(Asia Weekly(1/19~1/23))
~RBA(準備銀行)による利上げ判断を後押しする材料となる可能性も~
西濵 徹
- 要旨
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- オーストラリア 12月失業率は4.1%と7ヶ月ぶりの低水準、雇用は質、量の両面で改善するなど堅調続く
- 台湾 12月輸出受注は2ヶ月連続で過去最高を更新、半導体のみならず、幅広い分野で底入れを確認
- シンガポール 食料品に物価上昇の動き、財価格は全般的に安定も、サービス物価で上昇圧力が強まる

[オーストラリア]~12月失業率は4.1%と7ヶ月ぶりの低水準、雇用は質、量の両面で改善するなど堅調続く~
22日に発表された12月の失業率(季調済)は4.1%となり、前月(4.3%)から0.2pt改善して7ヶ月ぶりの低水準となっている。失業者数は前月比▲3.0万人と前月(同▲0.4万人)から3ヶ月連続で減少しており、中期的な基調も減少傾向を強めている。雇用形態別でも、非正規雇用に対する求職者数(前月比▲0.8万人)のみならず、正規雇用に対する求職者数(同▲2.1万人)もともに減少しており、幅広い分野で失業者数が減少する動きがみられる。一方の雇用者数は前月比+6.5万人となり、前月(同▲2.9万人)から2ヶ月ぶりの拡大に転じるとともに、中期的な基調も拡大傾向を強めるなど底入れの動きが進んでいる。雇用形態別でも、非正規雇用者数(前月比+1.0万人)のみならず、正規雇用者数(同+5.5万人)は非正規雇用者数を上回るペースで拡大しており、雇用の量、質の両面で改善している。地域別では、最大都市シドニーを擁するニュー・サウス・ウェールズ州のほか、資源関連産業が集積する西オーストラリア州で拡大の動きが顕著であるなど、大都市部や資源関連産業を中心に雇用拡大の動きが広がっている様子がうかがえる。なお、雇用環境の堅調さを反映して労働力人口も前月比+3.5万人と前月(同▲3.3万人)から2ヶ月ぶりの拡大に転じるなど、労働市場への参入意欲が改善する動きがみられる。労働参加率は66.7%と前月(66.6%)から0.1pt上昇するなど歴史的高水準で推移しており、雇用を取り巻く環境は引き続き堅調な推移をみせている。

[台湾]~12月輸出受注は2ヶ月連続で過去最高を更新、半導体のみならず、幅広い分野で底入れを確認~
20日に発表された12月の輸出受注額は前年同月比+43.8%となり、前月(同+39.5%)から伸びが加速している。前月比も+4.36%と前月(同+7.58%)から2ヶ月連続で拡大するとともに、中期的な基調も拡大傾向で推移するなど底入れの動きが続いており、単月ベースの受注額も過去最高を更新している。財別では、主力の輸出財である半導体など電子部品関連で引き続き好調な動きが続いているほか、IT関連も堅調な動きをみせるとともに、過去数ヶ月にわたって頭打ちの動きがみられた化学製品関連や鉱物資源関連、金属関連など幅広い分野で底入れの動きを強める動きがみられる。国・地域別では、トランプ関税の本格発動を受けて米国向けに頭打ちの兆しがみられるほか、ASEAN向けも鈍化する一方、最大の輸出相手である中国本土向けのほか、日本向けや欧州向けなどの好調さが受注全体を押し上げている。
22日に発表された12月の失業率(季調済)は3.35%となり、前月(3.35%)から2ヶ月連続の横這いで推移している。失業者数は前月比+0.0万人と前月(同+0.2万人)から拡大ペースは鈍化しており、中期的な基調もほぼ横這いで推移するなど一進一退の動きをみせている。既卒者を中心に失業者数が減少する傾向がうかがえるとともに、非自発的失業を中心に減少幅が大きい動きが確認されるなど、雇用を取り巻く環境に改善の兆しがうかがえる。そうした状況を反映して、雇用者数は前月比+0.5万人と前月(同▲0.1万人)から2ヶ月ぶりの拡大に転じており、中期的な基調も拡大傾向で推移するなど底入れの動きが続いている。分野別では、建設業で弱含む動きが続いているほか、製造業も全体としては調整が続くも最悪期が過ぎつつある動きをみせている。サービス業全体では旺盛な動きが続いているものの、観光関連やIT関連サービスが好調な動きをみせる一方、小売関連や不動産関連では低迷が続くなど、分野ごとのバラつきが一段と鮮明になっている。
23日に発表された12月の鉱工業生産は前年同月比+21.57%となり、前月(同+15.82%)から伸びが加速している。前月比も+5.80%と前月(同+4.41%)から2ヶ月連続で拡大しており、中期的な基調も拡大傾向で推移するなど底入れが進んでいる。財別では、主力の輸出財である半導体など電子部品関連の生産は旺盛な推移をみせるとともに、コンピュータ関連や電気機械関連の生産は大きく上振れしているほか、こうした動きに呼応するようにプラスティック関連など化学製品といった素材、部材関連の生産も拡大している。一方、金属関連や自動車など輸送用機械関連などの生産は力強さを欠く推移をみせており、分野ごとのバラつきが一段と鮮明になっている。



[シンガポール]~食料品に物価上昇の動き、財価格は全般的に安定も、サービス物価で上昇圧力が強まる~
23日に発表された12月の消費者物価は前年同月比+1.2%となり、前月(同+1.2%)から3ヶ月連続の横這いで推移している。前月比は+0.27%と前月(同+0.25%)からわずかに上昇ペースが加速しており、国際原油価格の上値が重い展開が続くなかでエネルギー価格は落ち着いた推移をみせる一方、生鮮品をはじめとする食料品価格は上昇の動きを強めるなど、生活必需品を中心にインフレ圧力が強まる動きがみられる。なお、食料品とエネルギーを除いたコアインフレ率は前年同月比+1.2%となり、前月(同+1.2%)から3ヶ月連続の横這いで推移している。前月比も+0.44%と前月(同▲0.05%)から2ヶ月ぶりの上昇に転じており、エネルギー価格が落ち着いた動きをみせるとともに、国際金融市場における通貨SGドル相場の堅調さが輸入物価を抑えており、幅広く財価格は安定した推移をみせる一方、景気の堅調さを反映して幅広くサービス物価の上昇圧力が強まっており、緩やかにインフレ圧力が強まっている。

西濵 徹
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 西濵 徹
にしはま とおる
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経済調査部 主席エコノミスト
担当: アジア、中東、アフリカ、ロシア、中南米など新興国のマクロ経済・政治分析
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阿原 健一郎

