米国 10月の労働市場の軟化休止を示唆(CB消費者信頼感)

~現状は改善したが、先行き悪化懸念を強めており消費を抑制する要因に~

桂畑 誠治

要旨
  • 25年10月のCB消費者信頼感指数は、94.6 (前月95.6:改定前94.2)と前月比▲1.0ポイント低下し市場予想中央値の93.4を上回った。指数の水準は低く、個人消費の減速を示唆している。現状指数が129.3(前月127.5:改定前125.4)と前月比+1.8ポイントと上昇した一方、期待指数が71.5(前月74.4:改定前73.4)と同▲2.9ポイント低下した。
  • 10月は、現状の雇用に対する楽観的な見方が強まり、労働市場の軟化の休止が示唆された。また、金利低下、株高が続くなか、現在の景気に対する楽観的な見方が改善し、景気の減速ペースが鈍化したことが示唆された。先行きに関しては、高い不確実性のもと、景気、雇用に対する悲観的な見方をさらに強めたことから、消費行動は慎重になり易いだろう。
  • 現状指数の構成項目では、「景気」、「雇用」がプラス幅を拡大した。現在の景気に対する判断(「良い」-「悪い」)が+5.5(前月+4.6:改定前+4.1)とプラス幅を拡大し、現在の景気に対する楽観的な見方を強めた。また、現在の雇用機会に対する判断(「充分」-「困難」)は+9.4(前月+8.7:改定前+7.8)とプラス幅を拡大し、現在の労働市場に対する楽観的な見方が強まった。 期待指数の構成項目では、「収入」がプラス幅を縮小し、「景気」、「雇用」がマイナス幅を拡大した。6ヵ月後の収入に対する見方(「増加する」-「減少する」)は、+5.4(前月+6.5:改定前+5.9)とプラス幅を縮小し、収入に対する楽観的な見方を弱めた。また、6ヵ月後の景気に対する見方(「良くなる」-「悪くなる」)は、▲3.6(前月▲3.3:改定前▲3.6)とマイナス幅を拡大し、景気の先行きに対する悲観的な見方を強めた。さらに、6ヵ月後の雇用に対する見方(「多くなる」-「少なくなる」)は、▲12.0(前月▲9.1:改定前▲9.5)とマイナス幅を拡大、雇用の先行きに対する悲観的な見方を強めた。
  • 26年前半にかけて、CB消費者信頼感調査では、景気減速や労働市場の軟化が続くもと、現状指数は小幅低下すると見込まれる。一方、インフレへの懸念が残存するなか、金利の低下期待や、景気悪化懸念の弱まりによって、期待指数の上昇が見込まれる。この結果、CB消費者信頼感指数は水準を切り上げ、個人消費の下支え要因になると予想される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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