米国労働市場の更なる軟化を示す(9月CB消費者信頼感)

~個人消費の減速を示唆~

桂畑 誠治

要旨
  • 25年9月のCB消費者信頼感指数は、94.2(前月97.8:改定前97.4)と前月比▲3.6ポイント低下し市場予想中央値の96.0を下回った。指数の水準は低く、個人消費の減速を示唆している。現状指数が125.4(前月132.4:改定前131.2)と前月比▲7.0ポイントと大幅に低下したほか、期待指数が73.4(前月74.7:改定前74.8)と同▲1.3ポイント低下した。
  • 9月は、金利が低下し、株価が最高付近で推移したにもかかわらず、現状の雇用に対する楽観的な見方がさらに弱まり、労働市場の軟化が続いていることが示された。高い不確実性のもと、企業が採用に慎重な姿勢を継続している。現在の景気に対する楽観的な見方も徐々に失われつつあり、景気の減速傾向が示唆された。先行きに関しては、景気、雇用に対する悲観的な見方を強めていることから、消費行動が慎重になる可能性を示している。
  • 現状指数の構成項目では、「景気」、「雇用」がプラス幅を縮小した。現在の景気に対する判断(「良い」-「悪い」)が+4.1とプラス幅を縮小し、現在の景気に対する楽観的な見方を弱めた。また、現在の雇用機会に対する判断(「充分」-「困難」)は+7.8とプラス幅を縮小し、現在の労働市場に対する楽観的な見方が弱まった。
  • 期待指数の構成項目では、「収入」がプラス幅を拡大した一方、「景気」、「雇用」がマイナス幅を拡大した。6ヵ月後の収入に対する見方(「増加する」-「減少する」)は、+5.9とプラス幅を拡大し、収入に対する楽観的な見方を強めた。しかし、6ヵ月後の景気に対する見方(「良くなる」-「悪くなる」)は、▲3.6とマイナス幅を拡大し、景気の先行きに対する悲観的な見方を強めた。また、6ヵ月後の雇用に対する見方(「多くなる」-「少なくなる」)は▲9.5とマイナス幅を拡大、雇用の先行きに対する悲観的な見方を強めた。
  • インフレに関しては、1年先のインフレ見通しが5.8%(前月6.1%)と低下したが、水準は依然高く、インフレへの懸念は強い。
  • 年内のCB消費者信頼感調査では、景気減速や労働市場の軟化が続くもと、現状指数は小幅低下すると見込まれる。一方、先行きは、インフレへの懸念が残存するなか、金利の低下期待の高まりや、景気悪化懸念の弱まりによって、期待指数の若干の上昇が見込まれる。この結果、CB消費者信頼感指数は、9月水準から上昇し、個人消費の下支え要因になると予想される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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