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2025.06.24
米国経済
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トランプ関税上乗せを警戒した駆け込み需要(6月米PMI)
~製造業での価格上昇圧力は一段と強まった~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 25年6月のS&Pグローバル米国総合購買担当者指数(PMI)は、52.8(前月53.0)と前月比0.2%ポイント低下にとどまり、市場予想中央値(Bloomberg集計)の52.2(筆者予想52.2)を上回った。6月総合PMIは、拡大縮小の分岐点である50を29ヵ月連続で上回ったうえ、同統計調査対象企業の活動や民間需要の拡大ペースが小幅鈍化にとどまったことを示した。製造業は、52.0(前月52.0)と変わらずとなった一方、サービス業は、53.1(前月53.7)と前月比0.6%ポイントの低下したが、29ヵ月連続で50を上回った。米民間サービス業の活動は、トランプ関税による不確実性やインフレ圧力等の高まる中、相互関税の上乗せの90日間の停止(7月9日期限)、対中関税の115%の大幅引き下げと90日間の追加関税の停止(8月12日期限)等を受けた駆け込み需要によって、押し上げられている。
- 総合新規受注は、52.3(前月53.0)と低下し、需要の拡大ペースの減速を示した。製造業が52.0(同52.1)と小幅低下したうえ、サービス業が52.4(同53.2)と低下した。一方、総合雇用は、52.1 (同51.6)と雇用の加速を示した(雇用統計では雇用の拡大ペース加速)。製造業が53.4(同50.2)と大幅に上昇した他、サービス業が51.9(同51.8)と上昇した。
- インフレ関連では、総合投入価格指数が61.6(前月63.2)、総合産出価格指数が58.4(同58.7)とともに低下したが、高い水準にとどまった。企業は関税によるコスト増加を価格に転嫁している。製造業では、投入価格指数が70.0 (同64.6)、産出価格指数が64.5(同59.7)と高い水準に上昇しており、財価格の一段の上昇が示唆された。一方、サービス業では、投入価格指数が60.0(同63.0)、産出価格指数が57.3(同58.6)とともに低下したが、サービス業のマージン悪化が示された。
- 製造業では、在庫が53.1(前月57.1)、新規受注が52.0(同52.1)と低下した一方、雇用が53.4(前月50.2)、生産が51.5(同49.4)と上昇した。サービス業では、活動指数が53.1(前月53.7)と低下し、事業活動の減速を示した。また、新規受注が52.4(同53.2)と低下し、需要の鈍化を示した。ただし、ともに水準は比較的高く、堅調さを保っている。また、「将来の活動指数」が63.7(同65.7)と低下したが高い水準を維持しており、サービス関連企業は先行きに対して楽観的な見方を維持している。
- 基調をみると、4-6月期の総合PMIは、52.1と1-3月期の52.6(10-12月期54.8)から低下し、米民間需要の拡大ペースの鈍化が示された。製造業が51.4(1-3月期51.4)とほぼ変わらずとなったが、サービス業が52.5(同52.8)と小幅低下した。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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