米国 先行き懸念によって停滞(4月住宅着工件数)

~許可件数が水準を切り下げ~

桂畑 誠治

要旨
  • 25年4月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は、136.1万戸、前月比+1.6%(3月133.9万戸、同▲10.1%)と、市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の136.3万戸、前月比+3.0%を下回った(2、3月合計1.1万戸上方修正)。前月から増加したものの、水準は低く停滞を続けている。 着工の基調を示す「一戸建て住宅着工件数」が92.7万戸、前月比▲2.1%(3月94.7万戸、同▲13.8%)と減少幅を縮小した。また、「集合住宅の着工件数」は、43.4万戸、同+10.7%(3月39.3万戸、同0.0%)と建設中物件の減少を受け大幅増加した。
  • 4月の住宅建設許可件数(季節調整済み、年率換算)は、141.2万戸、前月比▲4.7%(前月148.1戸、同+1.9%)と市場予想中央値の145.0万戸、同▲1.2%を下回り、水準を切り下げた(2、3月合計0.6万戸下方修正)。一戸建て住宅が92.2万戸、同▲5.1%と減少幅を拡大した他、集合住宅が49.0万戸、同▲3.7%と減少に転じた。
  • 住宅建設の持ち直しの動きは、建設業者が需要の先行きに慎重な見方を強めている他、トランプ関税によるコストなどへの影響を見極めるため、新規の着工に慎重になっており、足踏みしている。
  • 25年の住宅販売は、高いモーゲージ金利が抑制要因となるものの、雇用・所得拡大の継続、企業の販促等によって、小幅の持ち直しが見込まれる。このような中、住宅着工件数は緩やかなペースで回復すると予想されるが、2月に建設業者の先行きに対する見方が悲観に転じたように、トランプ関税への懸念、不法移民の取り締まり強化等を受け、一戸建て住宅着工件数の回復の動きは目先停滞を続けると見込まれる。25年の住宅販売は前年比+0.9%(24年同▲0.4%)と小幅増加し、住宅着工は新築住宅販売の回復による在庫率の低下等を背景に、同+0.5%(24年▲3.5%、23年▲8.4%)と拡大に転じると予想される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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