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2025.05.14
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米国 トランプ関税の4月CPIへの影響は限定的
~財コア価格は前年比+0.1%と16ヵ月ぶりに上昇もまだ小幅~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 25年4月の消費者物価(総合)は、前月比+0.2%(前月同▲0.1%)と上昇に転じたが、市場予想中央値の同+0.3%(筆者予想同+0.3%)を下回った。食品が穀物・ベーカリー製品、豚肉、卵、野菜・果物の下落によって同▲0.1%(同+0.4%)と下落に転じた。一方、エネルギーがガソリン、燃料の下落幅の縮小やガスの上昇を背景に同+0.7%(同▲2.4%)とプラスに転じたほか、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.2%(同+0.1%)と上昇したが、市場予想中央値の同+0.3%(筆者予想同+0.3%)を下回った。FF先物の利下げの織り込みは、米中の関税引き下げ合意を受けた米経済への悲観的な見方の後退、インフレ押上げ懸念の残存によって、低下を続けた。
- トランプ関税は、2月に中国からの輸入品に対して10%賦課され、3月に中国からの輸入製品に対して10%上乗せされたほか、カナダ、メキシコからの輸入製品の一部に25%の関税が課された。4月に25%の自動車関税、10%の相互関税が発動されたうえ、中国からの輸入製品に対して125%の関税が上乗せされた(トランプ2.0での対中関税賦課は計145%)。それでも、駆け込み輸入によって在庫が増加したこともあり、4月のCPIへの影響は限定的なものとなった。
- 5月12日に米中がそれぞれ115%の関税引き下げ(14日)や、米国が90日間相互関税の上乗せを行わないことで合意したため、貿易の停止や異常な価格高騰は一旦回避できた。ただし、中国からの輸入製品に対する30%の関税は課されたままとなったため、財価格の押し上げ圧力となる。5月以降、在庫の減少や急激な価格上昇を回避するために、段階的に値上げが行われるとみられ、財価格の押し上げ圧力が強まっていくと予想される。
- CPIコアでは、財コアが前月比+0.1%(前月同▲0.1%)と上昇に転じたうえ、サービスコアが+0.3%(同+0.1%)と上昇した。財コアでは、医療用品、余暇商品が上昇に転じたうえ、家庭用耐久品・消耗品が上昇した。また、その他財が同率の伸びを維持、中古車は下落幅を縮小した。サービスコアでは、レンタカー、自動車保険が上昇に転じたうえ、専門医療、上下水道・ゴミ収集サービスが上昇した。また、帰属家賃(+0.4%)、賃貸料(+0.3%)、医療保険(+0.4%)は前月と同率の伸びとなった。さらに、電話サービスが下落から横ばいとなったほか、ホテル、航空運賃が下落幅を縮小した。
- 前年同月比では、総合が+2.3%(前月+2.4%)と低下し、市場予想中央値同+2.4%(筆者予想同+2.4%)を下回った。外食が上昇したものの食材が低下したため、食品が+2.8%(同+3.0%)と低下したほか、エネルギーが▲3.7%(同▲3.3%)と下落幅を拡大した。さらに、CPIコアが+2.8%(同+2.8%)と横ばいとなり、市場予想中央値と一致した(筆者予想同+2.8%)。
- CPIコアを財、サービス別にみると、財コアが+0.1%(同▲0.1%)と23年12月の+0.2%以来16ヵ月ぶりに上昇した一方、サービスコアが+3.6%(同+3.7%)と低下した。
- 財コアでは、家庭用耐久品・消耗品が上昇に転じ、新車、中古車が上昇した。また、娯楽用品、情報機器が下落幅を縮小した。
- サービスコアでは、航空運賃、インターネットが下落幅を拡大したうえ、携帯が下落を続けた。また、賃貸料、帰属家賃、自動車保険、病院・関連サービス、余暇サービス、教育関連サービス、その他個人向けサービスが低下した。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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前田 和馬