- 要旨
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日経平均株価は先行き12ヶ月39,000円程度で推移するだろう。
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USD/JPYは先行き12ヶ月150円程度で推移するだろう。
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日銀は半年に一度の利上げを続け、2026年1月までに政策金利は1.0%に到達しよう。
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FEDはFF金利を25年末までに4.0%まで引き下げ、その後は様子見に転じるだろう。
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金融市場
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前営業日の米国市場は、S&P500が+0.6%、NASDAQが+0.5%で引け。VIXは24.2へと低下。
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米金利はカーブ全般で金利低下。予想インフレ率(10年BEI)は2.232%(▲2.7bp)へと低下。
実質金利は1.939%(▲0.9bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は+51.8bpへとプラス幅拡大。 -
為替はUSDが全面高。USD/JPYは142前半へと上昇。コモディティはWTI原油が60.4㌦(▲1.6㌦)へと低下。銅は9440.0㌦(+62.0㌦)へと上昇。金は3333.6㌦(+1.1㌦)へと上昇。
経済指標
- 3月米JOLT求人件数は719.2万件となり市場予想(750万件)を下回った。政策不透明感によって企業の採用意欲が削がれている可能性は指摘できるが、一方で解雇率が0.98%へと0.14%ptも低下するなど強弱区々。転職活動の活発度合いを示す自発的離職率も2.09%と直近3ヶ月は概ね横ばいとなっている。
- 4月米CB消費者信頼感指数は86.0へと大幅低下。現況(134.4→133.5)が小幅低下に留まった反面、期待(66.9→54.4)が大幅低下。政策不透明感が消費者心理を圧迫した公算が大きい。

注目点
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日本の2025年3月鉱工業生産は前月比▲1.1%と2ヶ月ぶりに減産となった。市場予想(同▲0.4%)を下回り、経産省経済解析室の予測値(同+0.6%)に対しても下振れた。増産となったのは生産用機械工業(半導体製造装置)、自動車を除く輸送用機械工業、無機・有機化学など5業種、その反面減産となったのは自動車、電機・情報通信機械工業など10業種。
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4月初旬に実施された生産予測調査に基づけば、製造工業の生産計画は4月が前月比+1.3%、5月が同+3.9%と2ヶ月連続の増産となっている。もっとも、経産省経済解析室が生産予測指数の上振れバイアスを補正した4月の予測値は同▲2.5%の減産と弱い。2ヶ月連続の減産となる可能性は相応に高い。
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鉱工業生産全体の方向感を決める自動車工業の生産は前月比▲5.9%と落ち込んだ。メーカーの工場稼働停止によって2024年1-3月期に垂直的落下を経験した後、大幅な振れを伴い回復傾向にあったが、このところ回復が一服しており、生産水準は認証不正問題が表面化する以前の2023年10-12月期をなお下回った状態にある。また、輸送機械工業の生産計画は4月も同▲0.3%の減産が見込まれている。5月は同+4.9%と3ヶ月ぶりの増産が見込まれているが、トランプ関税の行方次第では急ブレーキがかかる懸念もあり、下振れリスクが大きい。
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自動車と並ぶ重要産業である半導体関連については、電子部品・デバイス工業が前月比+2.1%と2ヶ月連続の増産となった。これまで基調的な弱さが認められていたが、ここへ来て下げ止まりの兆しが窺える。なお、3月の増産に熊本工場の生産分が反映されたかは判然としない。また生産用機械に分類される半導体製造装置は同+8.4%となり、こちらも2ヶ月連続で大幅な増産となった。関連指標の機械受注統計(機種別集計の電子計算機等)も反転の兆候があり、半導体製造装置の引き合いがなお底堅いことがわかる。
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株式市場と関連の深い電子部品・デバイス工業の生産に注目すると、上述のとおり3月の生産は前月比+2.1%となり、前年比では+5.2%となった。ただし生産計画は4月に前月比+0.5%となった後、5月も同+0.7%の増産と控えめとなっている。次に出荷と在庫に注目すると、3月は出荷が前年比▲3.2%と再びマイナス圏に沈み、在庫は同▲1.3%へとプラス圏に近づいたことから、出荷・在庫バランス(両者の前年比差分から算出)は▲1.9%ptと単月で遂にマイナス圏に転落した。3ヶ月平均でみても+3.7%ptと低下基調を強めており、需給は弛む方向にある。
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ここで長期的に電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランスと、日経平均株価が連動性を有してきたことを再確認したい。株価指数において半導体を直接手掛ける企業の存在感は必ずしも大きくはないが、半導体製造装置や化学品など「広義半導体」で見ればその存在感は大きく、結果的に日本株全体のうねりを作り出す構図があると筆者は理解している。
- 先行きの出荷・在庫バランスを見極めるために在庫循環図の位置取りを確認すると、現在は右下領域(在庫減・出荷増)から左下領域(在庫減・出荷減)へと逆走した後、膠着状態にある。過去の経験則に従えば、今後は右に進路をとった後、徐々に右上領域(在庫増・出荷増)に向けて北上すると予想されるが、AI向け半導体以外の持ち直しが緩慢である他、トランプ関税による政策不透明感から、その速度は緩やかなものになる可能性がある。

- 株式市場との関連で言えば、出荷・在庫バランスが上向きに転じている局面は、半導体市況に反転の兆しが見えてきた頃に概ね一致し、関連企業の業績下振れリスクが後退することで、株価は大きく上昇する。まさに相場格言で言うところの「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育つ」状況と言える。それに対して出荷・在庫バランスが下り坂に転じている現在の状況は「(強気相場は)楽観の中で成熟」あるいは「幸福感の中で消えていく」に近いものがある。ここから出荷・在庫バランスが低下する可能性が高いことを踏まえると、しばらくの間、株価が大きく反転する展開は描きにくい。もっとも、過去において出荷・在庫バランスのマイナス圏推移は、事後的にみれば「買い場」となってきた。向こう数ヶ月で在庫が積み上がり、需給の悪さが意識される局面が来れば、そこが相場格言でいうところの「悲観の中」に相当するのではないか。
藤代 宏一
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。


















