米国 3月住宅着工件数は先行き懸念等により下振れ

~許可件数は一戸建て減少も集合住宅主導で増加~

桂畑 誠治

要旨
  • 25年3月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算)は、132.4万戸、前月比▲11.4%と市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の142.0万戸、前月比▲5.4%を下回った(1、2月合計0.4万戸上方修正)。天候要因で2月に149.4万戸、前月比+11.2%と大幅に増加した影響もあり、減少幅が大きくなった。建設業者が需要の先行きに慎重な見方を強めている他、トランプ関税によるコストなどへの影響を見極めるため、新規の着工に慎重になっており、住宅建設の持ち直しの動きは足踏みしている。「集合住宅の着工件数」は、38.4万戸、同▲3.5%と小幅減少にとどまったが、着工の基調を示す「一戸建て住宅着工件数」が940万戸、前月比▲14.2%と大幅に減少した。
  • 3月の住宅建設許可件数(季節調整済み、年率換算)は、148.2万戸、前月比+1.6%(前月145.9戸、同▲1.0%)と市場予想中央値の145.3万戸、同▲0.6%に反して4か月ぶりに増加した(1、2月合計0.3万戸上方修正)。一戸建て住宅が97.8万戸、同▲2.0%と減少したものの、集合住宅が建設中の物件の減少を背景に、50.4万戸、同+9.3%と大幅に増加した。
  • 25年の住宅販売は、高いモーゲージ金利が抑制要因となるものの、雇用・所得拡大の継続、企業の販促等によって、小幅の持ち直しが見込まれる。このような中、住宅着工件数は緩やかなペースで回復すると予想されるが、2月に建設業者の先行きに対する見方が悲観に転じたように、トランプ関税への懸念、不法移民の取り締まり強化等を受け、一戸建て住宅着工件数の回復の動きは目先停滞すると見込まれる。25年の住宅販売は前年比+0.6%(24年同▲1.4%)と小幅増加し、住宅着工は新築住宅販売の回復による在庫率の低下等を背景に、同+3.4%(24年▲3.8%、23年▲8.4%)と拡大に転じると予想される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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