米国 コアインフレの緩やかな低下傾向を確認(12月CPI)  

 ~FF先物は3月利下げの織り込みを小幅上昇~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年12月の消費者物価(総合)は、前月比+0.4%(前月同+0.3%)と市場予想中央値と一致した(筆者予想同+0.3%)。エネルギーがガソリン、燃料等の上昇で前月比+2.6%(同+0.2%)と大幅上昇した一方、食品が肉、卵等の低下によって前月比+0.3%(同+0.4%)と鈍化したほか、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.2%(同+0.3%)と低下し、市場予想中央値の+0.3%を下回った(筆者予想同+0.3%)。財コアが、港湾ストや相次ぐハリケーン襲来の影響の剥落等によって低下した。
  • FRBは、昨年大幅に利下げを実施したことで政策金利が中立水準に近づいたとみているため、12月のCPIコアが予想を下振れたものの鈍い低下である他、景気や労働市場が堅調さを維持していることから、1月28、29日のFOMCで政策金利を据え置くと予想される。
  • 市場予想を下回った12月のCPIコアを受け、FF金利先物が織り込む1月17、18日のFOMCでの据え置きの可能性は約97%とほぼ変わらず。ただし、3月FOMCでの25bpの利下げの可能性は約28%(前日約23%)と小幅上昇した。また、FF金利先物が示す25年末のFFレートの水準は、3.94%(前日4.04%)と低下した。2年国債利回り、10年国債利回りは低下し、ドルは対円、対ユーロで弱含み、主要株価指数は上昇した(P5)。
  • CPIコアでは、財コアが同+0.1%(同+0.3%)、サービスコアが前月比+0.27%(前月同+0.28%)と低下した。
  • CPIコアの上昇モメンタムをみると、6ヵ月前対比年率で+3.2%(前月+2.9%)と上昇し依然高い伸びにとどまっているが、低下傾向は維持されている。また、3ヵ月前対比年率で+3.3%(前月+3.7%)と低下に転じており、港湾ストや相次ぐハリケーン襲来の影響緩和等を背景にインフレ圧力の一段の強まりが回避された。
  • 前年同月比の動きをみると、総合が+2.9%(前月+2.7%)と上昇し、市場予想中央値と一致した。CPIコアが+3.2%(同+3.3%)と低下し、市場予想中央値+3.3%を下回った一方、食品が+2.5%(同+2.4%)と上昇したうえ、エネルギーが▲0.5%(同▲3.2%)と下落幅を縮小した。CPIコアでは、財コアが▲0.5%(同▲0.6%)と下落幅を縮小した一方、サービスコアが+4.4%(同+4.6%)と低下した。財コアでは、衣服、医薬品など医療用品が上昇したうえ、家庭用耐久品・消耗品、新車、中古車が下落幅を縮小した。 サービスコアでは、レンタカー、携帯、インターネットが下落したほか、賃貸料、帰属家賃、ホテル、専門医療サービス、病院・関連サービス、医療保険、自動車保険、教育関連サービス、その他個人向けサービスが高い伸びながら低下した。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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