- 要旨
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日経平均株価は先行き12ヶ月42,000円程度で推移するだろう。
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USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう。
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日銀は1月に政策金利を0.50%に引き上げ、25年末までに1.0%への到達を見込む。
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FEDはFF金利を25年央までに4.0%まで引き下げ、その後は様子見に転じるだろう。
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金融市場
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前営業日の米国株は、S&P500が+1.8%、NASDAQが+2.5%で引け。VIXは16.1へと低下。
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米金利はカーブ全般で金利低下。予想インフレ率(10年BEI)は2.433%(▲3.0bp)へと低下。
実質金利は2.216%(▲11.0bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は+38.5bpへとプラス幅縮小。 -
為替はJPYが最強。USD/JPYは156半ばへと低下。コモディティはWTI原油が80.0㌦(+2.5㌦)へと上昇。銅は9167.5㌦(+13.5㌦)へと上昇。金は2717.8㌦(+35.5㌦)へと上昇。
経済指標
- 1月NY連銀製造業景況指数は▲12.6と市場予想(+3.0)に反して悪化。過去数年、この指標の振れが極端に大きくなっていることを踏まえ、3ヶ月平均値に注目すると1月は+3.2であった。ISM製造業景況指数のウェイトを用いてISM製造業に換算した数値は50.0となり、12月から1.0pt低下した。もっとも、ISM換算値を3ヶ月平均した数値は51.8へと上昇しており、景況感の底打ちを示唆している。

注目点
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1月10日に発表された雇用統計は、労働市場が予想以上に底堅いことを印象付けると共に、インフレ再燃の懸念を喚起した。そうした中、注目されていた12月のCPIは市場関係者に安堵をもたらせる結果であった。
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総合CPIは前月比+0.4%、前年比+2.9%であった。エネルギーは前月比+2.6%と急上昇も、前年比では▲0.5%と概ね横ばい。食料は前月比+0.3%、前年比+2.4%と上昇が加速した。他方、食料とエネルギーを除いたコアCPIは前月比+0.2%、前年比+3.2%と市場予想(前月比+0.3%、前年比+3.3%)よりも良好な結果となった。コアCPIの瞬間風速を示す前月比年率は+2.73%(11月:+3.76%)、3ヶ月前比年率は+3.30%(同+3.66%)へと減速。3ヶ月前比年率・3ヶ月平均は+3.51%(11月+3.43%)となお加速基調にあるものの、ピークアウトの兆候が窺える。コアサービスが緩やかな減速基調にある反面、コア財はマイナス幅が縮小している。コア財は中古車(前月比+1.2%)が4ヶ月連続で上昇。その他の品目では、対中関税の引き上げに備えた駆け込み需要によって価格上昇圧力が生じている可能性が指摘できる。実際、中国からの北米向け輸出は加速基調にあり、前年比では+15.6%と2022年6月以来の高い伸びになっている。
- CPIで最大のウェイトを有する家賃は前月比+0.3%。前年比+4.6%となり4ヶ月連続5%を割れた。先行きも、先行指標のZillow Indexやケース・シラー住宅価格指数がパンデミック発生前のトレンドに落ち着いていることに鑑みれば、上昇鈍化が見込まれる。当面はCPI全体を押し上げる構図が続くと判断されるが、家賃インフレの正常化は着実に進展している。

- 家賃を除いたコアサービス、いわゆるスーパーコアも漸く落着きの気配が出てきた。前月比では+0.21%(11月+0.34%)へと減速。3ヶ月平均値では+0.29%(同+0.35%)となお高い伸びにあるが、3ヶ月前比年率は+3.50%(同+4.29%)、同3ヶ月平均は+4.01%(同+4.12%)と一服し、前年比でみても+4.05%(同+4.25%)へと減速した。

- 賃金統計を含め、インフレの残党が勢力を維持している状況に大きな変化はないものの、CPIを受けて金融市場が織り込む利下げ確率は高まった。FF金利先物から逆算した3月の利下げ確率は17%から26%へと上昇。12月FOMCまでの予想累積利下げ幅は0.29%ptから0.39%ptへと拡大。関税引き上げの帰趨を見極める観点からも3月の利下げは依然として微妙なところだが、CPIを見る限りインフレ再加速の増勢は一旦鈍化しており、この傾向が2月発表分でも持続すれば、追加利下げが検討される可能性はある。米長期金利は5%突破すら意識される水準(14日:4.79%)から4.65%まで急低下した。筆者は年内2回の利下げが妥当であると考えており、米長期金利には低下余地があるとみている。トランプ次期大統領の財政政策の方針がある程度固まるなどして国債増発懸念が和らぎ、タームプレミアム(上乗せ金利)が縮小すれば、4%台前半への回帰が期待される。

藤代 宏一
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