米国インフレ下げ渋りも12月利下げを妨げず(11月CPI)  

 ~FF先物は12月FOMCでの25bp利下げ織り込みを強めた~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年11月の消費者物価(総合)は、前月比+0.3%(前月同+0.2%)と市場予想中央値と一致した(筆者予想同+0.3%)。エネルギーがガソリン、燃料の上昇で前月比+0.2%(同▲0.0%)、食品が肉、卵、外食等の上昇によって前月比+0.4%(前月同+0.2%)と上昇したほか、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.3%(同+0.3%)と市場予想中央値と一致し高い伸びとなった(筆者予想同+0.3%)。CPIコアの上昇率が若干高いものの、年末商戦を控えた中で港湾ストや相次ぐハリケーン襲来の影響等を受け一時的に押し上げられたとみられる。
  • 12月17、18日のFOMCで、FRBは、11月のコアインフレが予想通り下げ渋ったものの、11月にかけて労働市場の軟化が継続していることから、景気抑制的な水準にある政策金利を引き下げ、労働市場の一段の軟化回避を目指すため、25bpの利下げを決定すると見込まれる。
  • 市場予想通りの11月のCPI統計を受け、FF金利先物が織り込む12月17、18日のFOMCでの25bpの利下げの可能性は、約89%まで上昇した。ただし、FF金利先物が示す25年末のFFレートの水準は、3.760%(前日3.745%)と小幅上昇しており、25年の利下げ見通しは慎重になっている。
  • CPIコアの上昇モメンタムをみると、6ヵ月前対比年率で+2.9%(前月+2.6%)と上昇し依然高い伸びにとどまっているが、中期的には低下傾向を辿っている。また、3ヵ月前対比年率で+3.7%(前月+3.6%)と上昇しており、短期的にインフレ圧力が再燃しているものの、港湾ストや相次ぐハリケーン襲来の影響等によって押し上げられたとみられ、今後落ち着きを取り戻すと考えられる。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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