米国の高成長継続(24年3QGDP:2次推、予測値)

~引き続き個人消費が成長の牽引役~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年7-9月期の実質GDP成長率(2次推計)は、前期比年率+2.8%(1次推計同+2.8%)と変わらず、市場予想と一致した(筆者予想同+2.8%)。他方、7-9月期のPCEコアデフレーターは同+2.1%(同+2.2%)と下方修正され、インフレ圧力の若干の緩和が示された。設備投資が同+3.8%(同+3.3%)、住宅投資が同▲5.0%(同▲5.1%)と上方修正された一方、個人消費が同+3.5%(同+3.7%)と下方修正され、民間国内最終需要は同+3.2%(同+3.2%)と変わらずとなった。政府支出が同+5.0%(同+5.0%)と修正されなかったが、実質国内最終需要は同+3.4%(同+3.5%)と小幅下方修正された。このような中、純輸出のGDP寄与が同▲0.57%(同▲0.56%)と小幅下方修正されたものの、在庫投資のGDP寄与が同▲0.11%(同▲0.17%)と上方修正された。
  • 7-9月期の実質GDP成長率(2次推計)は、在庫投資の押し下げによって前期比年率+2.8%(4-6月期同+3.0%)と減速した。しかし、実質国内最終需要が同+3.4%(同+2.8%)と加速しており、米国経済は堅調さを維持した。7-9月期の住宅投資は、販売鈍化やハリケーン襲来の影響等によって前期比年率▲5.0%(4-6月期同▲2.8%)とマイナス幅を拡大した。また、設備投資は、同+3.8%(同+3.9%)と小幅減速した。一方、個人消費は、同+3.5%(同+2.8%)と高い伸びに加速した。以上より、民間国内最終需要は、同+3.2%(同+2.7%)と高い伸びに加速し、民間需要の好調持続を示した。さらに、政府支出が同+5.0%(同+3.1%)と加速し高い伸びとなったことで、実質国内最終需要が同+3.4%(同+2.8%)と、国内需要は好調さを維持した。このような中、純輸出のGDP寄与が、輸出の大幅な加速によって前期比年率▲0.57%(4-6月期同▲0.90%)とマイナス幅を縮小した一方、在庫投資のGDP寄与が同▲0.11%(同+1.05%)とマイナスに転じたため、実質GDP成長率は同+2.8%(同+3.0%)と小幅減速した。
  • 24年10-12月期の個人消費は、資産残高の増加、内外での人の移動の活発化等に支えられるものの、雇用・所得の増加ペース鈍化、消費者マインドの低下、借入コストの上昇等を背景に、減速すると見込まれる。住宅投資は、高いモーゲージ金利、人手不足の影響等によって小幅の増加にとどまると予想される。また、設備投資は、政策の先行き不透明感の強まりを背景に、鈍化すると予想される。このため、実質GDP成長率は前期比年率+2%程度に鈍化するものの、24年の実質GDP成長率は+2.7%と高い伸びが見込まれる。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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