10月米鉱工業生産は航空機メーカーストとハリケーン襲来で縮小

~米航空機大手メーカーでのストライキ、ハリケーン襲来が10月生産を0.3%p押し下げ~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年10月の鉱工業生産は、米民間航空機大手メーカーでのストライキのほか、ハリケーン「ミルトン」の襲来や、「ヘリーン」の影響により、前月比▲0.3%(前月同▲0.5%)と2ヵ月連続で減少した。市場予想中央値の同▲0.4%(筆者予想同▲0.3%)を上回ったが、24年5月-9月合計で0.1%下方修正されており、概ね予想通りの内容。FRBによると、10月の鉱工業生産は、米民間航空機大手メーカーでのストライキによって0.2%p(9月0.3%p)押し下げられたほか、ハリケーン「ミルトン」の襲来とハリケーン「へリーン」の長引く影響によって0.1%p押し下げられた(9月は2つのハリケーン襲来で0.3%pの押し下げ)。これらの要因を除けば、10月の鉱工業生産は前月比横ばいだった。
  • 鉱業が前月のハリケーン襲来による落ち込みの反動もあり前月比+0.3%(前月同▲1.9%)と増加に転じたほか、公益が同+0.7%(同+0.3%)と加速した。一方、製造業は米民間航空機大手メーカーでのストライキの影響などもあり前月比▲0.5%(同▲0.3%)と減少幅を拡大し市場予想中央値と一致したが、24年5月-9月合計で0.2%上方修正されており、市場想定よりも若干強い。
  • 生産の基調をみると、7、9、10月のハリケーン襲来のほか、9、10月の民間航空機大手メーカーでのストライキによる生産活動の落ち込みによって、3ヶ月移動平均・3ヶ月前対比年率で、10月の製造業生産が▲1.0%(前月▲0.6%)、鉱工業生産が同▲1.2%(前月▲0.6%)とマイナス幅を拡大した。
  • ボーイングのストライキは11月4日に終了、6日から工場が再開されており、生産は徐々に回復している。一方、ハリケーンの影響の剥落が期待できるほか、底堅い需要や在庫調整の進展を背景に製造業生産は、11月に拡大すると見込まれる。
  • 24年の製造業生産は、9、10月の下振れの影響もあり前年比▲0.4%(23年▲0.5%)と2年連続で縮小するとみられる。25年には、国内需要の拡大が続くもと、先行き不透明感の払拭、循環的な拡大等を背景に、同+0.8%と小幅増加すると見込まれる。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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