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2024.11.05
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ハリケーンとストライキを考慮も労働市場軟化(米10月雇用統計)
~11月FOMCでの25bpの利下げ予想は変わらず~
桂畑 誠治
- 要旨
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- 24年10月の雇用統計では、非農業部門雇用者数の増加ペースが市場予想を下回ったものの、ハリケーン襲来やストライキの影響で急激な鈍化が予想されていたほか、両者の影響を受け難い失業率が4.1%と表面的には前月と変わらずとなったことから、労働市場は急激に悪化していないとの見方が維持された。ただし、10月の失業率は労働参加率の低下によって上昇を回避していることから、労働市場は緩やかに軟化していると判断される。また、インフレが9月にかけて鈍いながらも低下傾向を辿っていることから、FRBは11月のFOMCで25bpの利下げを実施し、労働市場の一段の軟化回避を目指すと予想される。
- FF金利先物は、11月FOMCでの25bpの利下げの織り込みが98.9%(50bpの利下げの織り込み度合い0%)と高い水準を維持した。ただし、25年末のFFレート誘導目標が3.6%程度と小幅上方シフトした。雇用統計公表後、2、10年国債利回りが低下し、ドルは対円、対ユーロで弱含み、主要株価指数は水準を小幅切り上げた(P5参照)。その後、金利は上昇に転じ、ドルは対円、対ユーロで強含み、主要株価は調整した。
- 10月の非農業部門雇用者数(事業所調査)が前月差+1.2万人(前月同+22.3万人)と市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の同+10.0万人(筆者予想同+8.8万人)を下回った。ボーイングなどでのストライキの影響によって4万1400人下振れたほか、9月下旬から10月上旬にかけて南東部に襲来したハリケーン「ヘリーン」、「ミルトン」の影響で大幅に減速した。ハリケーンは、9月26日に「ヘリーン」、10月9日に「ミルトン」が米本土に上陸しており、「ミルトン」の影響が大きかったと推測される。さらに、8、9月合計で11.2万人下方修正されたこともあり、3カ月移動平均で前月差+10.4万人(前月同+14.8万人)、6ヵ月移動平均で前月差+13.2万人(前月同+14.8人)と減速した。 もっとも、ストライキ、ハリケーンの襲来といった一時的な要因によって下振れたほか、10月の事業所調査の回収率が47.4%と平均を大きく下回っており、今後調査の回収が進むことで10月の非農業部門雇用者数は大幅に修正される可能性があるため、より詳細な影響を把握するには11月の雇用統計の公表を待つ必要がある。
- 10月の失業率(U3、家計調査)は、4.1%(前月4.1%)と横ばいとなり、市場予想中央値と一致した(筆者予想4.2%)。ただし、労働参加率が低下する形で、失業率の上昇が抑えられており、労働参加率が前月と同率であれば、失業率は4.3%に上昇していた。また、「失業率(U3)」に“現在は職探しをしていないが過去1年間に求職活動を行った人“と”正規雇用を探しているがパートタイムで働いている人“を失業者に加えた「広義失業率(U6)」は、7.7%(前月7.7%)と横ばいとなったが、上下に変動しながら景気減速に伴って緩やかな上昇を続けており、労働市場の軟化継続を示している。
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本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。
- 桂畑 誠治
かつらはた せいじ
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経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済
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