米国予想に近い7月CPIで9月の大幅利下げ期待後退   

 ~CPIコアの短期的な上昇モメンタムは一段の落ち着きを示す~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年7月の消費者物価(総合)は、前月比+0.2%(前月同▲0.1%)と市場予想中央値と一致した(筆者予想同+0.2%)。食品が前月比+0.2%(前月同+0.2%)と同率の伸びとなった一方、ガソリンの下げ止まりなどによりエネルギーが前月比+0.0%(同▲2.0%)と横ばいとなったうえ、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.2%(同+0.1%)と上昇し、市場予想中央値と一致した(筆者予想同+0.2%)。
  • 7月CPIが予想通り上昇したことを受け、FF先物の示す9月FOMCでの50bpの利下げの可能性は35.5%(前日53.0%)に低下し、25bpの利下げの可能性は64.5%(前日47.0%)に上昇した。据え置きの可能性は0%(同0%)。CPI統計公表直後は、9月の大幅利下げ観測が後退したことを受け、2、10年国債利回りは上昇し、ドルは主要通貨に対して強含み、株価は下落した(P5参照)。その後、金利は低下したものの、再び上昇して取引を終えた。株価は、上下に変動しながら上昇した。ドルは、主要通貨に対して下落に転じたが、対円では再び強含んだ。翌日に、米景気・雇用の現状を示す7月小売売上高、週間失業保険の公表を控え、方向感の出難い相場となった。
  • CPIコアの上昇モメンタムをみると、6カ月前対比年率で+2.8%(前月+3.3%)と高い伸びにとどまっており、中期的なインフレ圧力の根強さを示しているものの、3ヵ月前対比年率で+1.6%(前月+2.1%)と大幅に低下し、短期的なインフレ圧力が一段と緩和しており、インフレが2%の目標に向けて低下を続けるとFRBが確信できる状況に近づいているとみられる。
  • 9月のFOMCに向けて、8月のCPIコアが景気減速や賃金上昇率の低下等を背景に前月比+0.2%程度の伸びにとどまると予想されるほか、8月の景気や労働市場が緩やかな減速基調を維持しているとみられることから、FRBは9月に25bpの利下げを実施すると予想される。

グラフなど詳細につきましては本文をご覧ください。

桂畑 誠治


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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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