米国 6月CPIの一段の低下で9月利下げに前進  

 ~CPIコアの短期的な上昇モメンタムが落ち着きを示す~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年6月の消費者物価(総合)は、前月比▲0.1%(前月同0.0%)と市場予想中央値+0.1%(筆者予想同+0.1%)の上昇に反して、下落した。食品が外食の押し上げにより前月比+0.2%(前月同+0.1%)と上昇した一方、ガソリンなどエネルギーが前月比▲2.0%(同▲2.0%)と続落したほか、エネルギー・食品を除く消費者物価(CPIコア)が同+0.065%(同+0.163%)と低下し、市場予想中央値の同+0.2%(筆者予想同+0.2%)を下回った。6月CPI総合とCPIコアの一段の低下によって、9月FOMCでの利下げに向けて前進した。
  • 6月CPIコアが予想を下回ったことを受け、FF先物の示す9月FOMCでの利下げの可能性は85.4%(前日73.4%)に上昇し、据え置きの可能性は14.6%(同26.6%)に低下した。FRBの利下げ期待の高まりを受け、2、10年国債利回りは低下、ドルは主要通貨に対して弱含んだ。対円では、日本当局による介入が行われたとみられ、ドルが下落幅を拡大した(P5参照)。
  • CPIコアの上昇モメンタムをみると、3ヵ月前対比年率で+2.1%(前月+3.3%)と大幅に低下し、短期的なインフレ圧力の緩和が示された。ただし、6カ月前対比年率で+3.3%(前月+3.7%)と高い伸びにとどまっており、中期的なインフレ圧力の根強さを示していることから、現時点ではインフレが2%の目標に向けて低下を続けるとFRBが確信できる状況に至っていないとみられる。 今後に関しては、7、8月のCPIコアが景気減速や賃金上昇率の低下等を背景に前月比+0.2%程度の伸びにとどまると予想されることから、FRBは2%に向けてのインフレ低下に確信を持ち、9月に利下げを実施する可能性が高い。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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