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6月ユーロ圏・英国PMI

~政局不安は利下げよりも強し~

田中 理

要旨
  • 21日に発表された6月のユーロ圏の総合PMIの速報値は50.8と、前月の52.2から改善が鈍化。前月対比でモメンタムが悪化するのは6ヶ月振り。総合PMIを構成する2項目の内訳は、サービス業活動指数(サービス業PMI)が前月:53.2→今月:52.6とやや軟化したことに加えて、製造業の産出指数(製造業PMIを構成する5項目の1つ)が49.3→46.0と悪化モメンタムが加速し、ヘッドラインの落ち込みを牽引した。前月は出遅れていた製造業に回復の兆しが広がっていたが、今月は再び停滞色が強まった。
  • サービス業が底堅さを保つなか、製造業の落ち込みが顕著。発表元はフランスの政局不安が同国の業況悪化につながったことを指摘しているが、製造業・サービス業ともにドイツ、フランス、その他ユーロ圏が揃って前月から低下。業況悪化は広範に及んでいる。物価上昇率の鈍化が進むなか、ECBの利下げ開始後も今のところ十分な業況下支えにつながっていない。同日発表されたドイツの輸出も中国向けを中心に落ち込みが目立ち、海外需要の回復の弱さとコスト高による産業競争力の低下が製造業の業況低迷につながっている。
  • 同日に発表された6月の英国の総合PMIの速報値は51.7と、前月の53.0から改善モメンタムが鈍化した。製造業の産出指数(53.4→54.2)の改善が加速した一方、サービス業活動指数(サービス業PMI)が52.9→51.2と大幅にブレーキが掛かった。業況悪化はユーロ圏と共通するが、業況停滞を主導したのは、ユーロ圏が製造業だったのに対し、英国はサービス業。発表元は7月4日の総選挙を前にした購買決定の見送りが影響したと指摘する。

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田中 理


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田中 理

たなか おさむ

経済調査部 首席エコノミスト(グローバルヘッド)
担当: 海外総括・欧州経済

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