- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月28,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月137程度で推移するだろう。
- 日銀は現在のYCCを少なくとも2023年4月までは維持するだろう。
- FEDは23年3月までにFF金利(誘導目標上限値)を5.0%へと引き上げるだろう。
金融市場
- 前日の米国株は下落。NYダウは▲0.9%、S&P500は▲0.7%、NASDAQは▲0.7%で引け。VIXは22.8へと上昇。
- 米金利カーブはベア・スティープ化。債券市場の予想インフレ率(10年BEI)は2.275%(▲2.9bp)へと低下。実質金利は1.300%(+12.0bp)へと上昇。
- 為替(G10)はUSDが中位程度。USD/JPYは136後半で一進一退。コモディティはWTI原油が71.0㌦(▲0.4㌦)へと低下。金は1798.1㌦(+9.4㌦)へと上昇。
経済指標
- 12月ミシガン大学消費者信頼感指数は59.1へと予想以上に改善。6月の50.0を底に水準を切り上げている。注目の予想インフレ率は1年先が4.6%へと低下、5-10年先は3.0%で不変であった。
注目点
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14日のFOMCは50bpの利上げが広く予想されている。11月FOMCまで4会合連続の75bp利上げが所期の効果を発揮したことで、CPIやPCEといった公式統計のインフレ率がピークアウトしたとみられる中、ISM製造業が50を割り込むなど景気減速を示す指標が増加してきたことで利上げ幅を調整するとみられる。インフレ率は高止まりしているものの、先行きについては家賃の上昇鈍化を示す先行指標が増加してきたこともあり、Fedは一定の安心感を抱いているとみられる。今回の利上げが予想通り50bpになれば、FF金利(誘導目標レンジ上限値)は4.5%に達する。筆者は12月FOMCにおける50bpの利上げに次いで、2023年2月と3月にそれぞれ25bpの追加利上げが実施されターミナルレートは5.0%になると予想している。
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注目のドットチャートは2023年の水準が前回9月(中央値、4.75%)から小幅に上方修正される見込みであり、おそらく「点」は5.00%~5.50%に集中するとみられる。一部の参加者は最近の景気減速とインフレ率の低下を受けて、小幅な利下げを示唆するかもしれないが、パウエル議長を含む中枢メンバー(ブレイナード副議長、ウィリアムズ・NY連銀総裁等)が更なる利上げに前向きな見解と、2023年の利下げ開始に否定的な見解を公にしていることに鑑みると、大多数の参加者は2022年末対比で小幅に高い水準ないしは横ばいの水準を示すと思われる。直近のインフレ率はピークアウト感が認められているとはいえ、労働参加率が高まらず、労働需給が著しく逼迫する中、賃金上昇圧力は依然として燻ぶっていることから、インフレ率の持続的低下には政策金利を「高く・長く」保つことが必要であるとの認識を示すだろう。
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2024年の形状は利下げを示唆すると思われる。ただし、点の分布は縦長となり「一枚岩」にはほど遠い姿になるだろう。たしかに中央値でみれば「利下げ示唆」となるが、ばらつきの大きいドットチャートは参考値程度の扱いにしかならない可能性が高い。現在、FF金利先物は2023年中に50bp(25bp刻み)の利下げを織り込んでいるが、縦長のドットチャートはそうした前のめりな利下げ予想に疑問を投げかけるだろう。

- 今回のFOMCはFedがインフレ退治にあたってどこまで「覚悟」を決めているかを推し量る点において、実質GDP成長率や失業率の見通しも注目される。9月時点では2023年のPCEデフレーターが前年比+2.8%へと減速する結果として、GDP成長率(4Q:前年比)は+1.2%に留まり、失業率は4.4%へと上昇する予想が示されていた。インフレ退治の代償としてその水準まで経済が冷え込むことをFedが予め想定しているのであれば、そこに達する(ことが濃厚になる)までは景気に配慮してハト派に傾斜する可能性は低いと考えられる。この見方が正しければ、今回新たに示される予想でGDP成長率や失業率がそれぞれ悪化方向に改定されるようだと「景気減速→金融緩和方向」という経路での政策態度の変化はハードルが上がると考えられる。

藤代 宏一
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