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【1 分解説】生態系サービスとは?

加藤 大典

  音声解説

生態系サービスとは、生物多様性を基盤とする生態系から得られる恵みのことです。森林、土壌、水、大気、生物資源などの自然資本(ストック)から生み出されるフローとして捉えられます。

国連主導で実施された「ミレニアム生態系評価(2005年)」では、生態系サービスを4機能に分類しています。人間の生活に欠かせない食料や水、木材などを提供する「供給サービス」、気候の調節、自然災害の防止や被害の軽減、水質浄化などの「調整サービス」、精神的充足や美的な楽しみ、宗教・社会制度の基盤などを提供する「文化的サービス」、これらを支える光合成による酸素生成、土壌形成、栄養・水循環などの「基盤サービス」の4つです。

生態系サービスには、個人、事業者、地域を含む社会全体が依存していますが、過去50年間で劣化傾向にあると指摘されています。国は「生物多様性国家戦略2023-2030」の状態目標の一つに「生態系サービスの現状以上の向上」を掲げています(資料)。しかし、2025年8月の環境省検討会の中間提言(案)では、「日本の生物多様性は全体として損失し続けており、生態系サービスも回復するまでには至っていないと考えられる」と評価されています。

生物多様性の保全と持続可能な利用を組み込み、生態系サービスを持続的に享受するための取り組みが、各主体に期待されます。

図表
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この解説は2025年10月時点の情報に基づいたものです。

加藤 大典


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。