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【1分解説】改正高年齢者雇用安定法とは?

髙宮 咲妃

  音声解説

高年齢者雇用安定法は、少子高齢化が進む日本において、高齢者が長く働ける環境を整備することを目的とした法律です。この法律は、1971年に制定された「中高年齢者等の雇用の促進に関する特別措置法」に始まり、1986年の改正で現在の名称に変更されました。その後、少子高齢化の進展に伴い、2004年、2013年と段階的に改正されてきました。直近の2021年の改正では、65歳までの雇用確保義務に加え、65歳から70歳までの就業機会を確保するための努力義務が新たに設けられました(資料)。

厚生労働省の調査では、収入のある仕事をしている60歳以上の約4割が「働けるうちはいつまでも」働きたい、約5割が70歳を超えて就業することを希望しており、多くの人が高齢期での就業意欲を持っていることが分かっています。今までの改正は、年金支給開始年齢の引上げに合わせ、年金開始までの雇用確保を主たる目的に行われてきました。しかし、2021年の改正は、多くの働く意欲ある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者の活躍の場を整備し、確保することを目的としています。厚生労働省の2023年6月調査では、4割超の企業が70歳以上まで働ける制度がある(前年比2.5ポイント増)と回答しており、さらなる拡大が期待されます。

資料 2021年改正前と改正後の比較
資料 2021年改正前と改正後の比較

この解説は2024年9月時点の情報に基づいたものです。

髙宮 咲妃


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。