JDEI（Justice, Diversity, Equity, Inclusion、ジェダイ）とは、D＆I（多様性と包摂性）に「Equity（公平性）」が加わったDE&Iに、新たに「Justice（以下、正義)」が入ったコンセプトです。「正義」とは、障壁を取り除くため、制度自体を見直すことで全ての人が資源と機会に公平にアクセスできる状態を指します。

「正義」を理解するために、「平等」と「公平性」の違いを示す下のイラストをみてみましょう。左の「平等」では、野球の試合を見るため、幼児、子ども、大人に同じ高さの台が用意されていますが、幼児は壁に背が届かず観戦できていません。一方、右の「公平性」では、それぞれの背に合わせた台が用意されたことで、全員が観戦できています。「正義」はこの場合、壁自体を取り払うことで、全ての人が支援なく野球観戦できている状態を指します。

JDEI施策として、海外では「Blind Resume（ブラインド履歴書）」を導入する企業があります。これは採用において、個人の身元や人種、性別、年齢等の情報を排除し、能力や経験だけを重視し面接を進めるプロセスです。人種や性別ごとに採用数を設定し公平性を推進するDE&I施策から一歩進み、バイアスを生む個人情報という壁そのものを排除する点で効果的なJDEI施策といえます。