再燃する資源高と日米欧の金融政策

~異なるインフレ構造が生む政策対応の差~

新家 義貴 、 桂畑 誠治 、 田中 理

要旨
  • 中東情勢の緊迫化で資源価格が再上昇。原油価格は日米欧で概ね連動する一方、天然ガスは市場構造の違いから地域差が大きい。原油は当面高ボラティリティが続くものの、海峡正常化後は緩やかな低下をメインシナリオとする。

  • エネルギー高の物価波及は日米欧で大きく異なる。米国は川上コストが消費者物価へ比較的速やかに転嫁、日本は転嫁が遅く長期化、ユーロ圏は両者の中間に位置する。

  • 日本では今回も遅れて物価上昇圧力が強まる公算。食料品、電気・ガス代、企業の価格転嫁意欲を背景に、2026年度後半にかけて物価の再加速リスクが高まる。

  • 金融政策も三極で方向感が異なる。日銀は追加利上げ方向、FRBはインフレと雇用を見極めつつタカ派的な据え置き、ECBは小幅利上げ後に様子見。名目・実質金利とも地域差が残る。

  • 同じ2%目標でも中銀の反応関数は異なる。日銀は物価と賃金の持続性、FRBは二大目標(物価と雇用)のリスクバランス、ECBは供給ショックによる二次的効果を重視する。

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新家 義貴

しんけ よしき

経済調査部・シニアエグゼクティブエコノミスト
担当: 日本経済短期予測

桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

田中 理

たなか おさむ

経済調査部 首席エコノミスト(グローバルヘッド)
担当: 海外総括・欧州経済

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