- 要旨
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日経平均株価は先行き12ヶ月45,000円程度で推移するだろう。
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USD/JPYは先行き12ヶ月150円程度で推移するだろう。
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日銀は利上げを続け、2026年前半に政策金利は1.0%に到達しよう。
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FEDはFF金利を26年前半までに3.5%へと引き下げ、その後は様子見に転じるだろう。
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金融市場
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前営業日の米国市場は、S&P500が+0.3%、NASDAQが+0.5%で引け。VIXは16.1へと上昇。
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米金利はブル・フラット化。予想インフレ率(10年BEI)は2.360%(▲2.0bp)へと低下。
実質金利は1.776%(▲1.5bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は+51.6bpへとプラス幅縮小。 -
為替(G10通貨)はJPYが最強。USD/JPYは148半ばへ下落。コモディティはWTI原油が63.5㌦(▲2.3㌦)へと低下。銅は10414.0㌦(+232.5㌦)へと上昇。金は3820.9㌦(+44.7㌦)へと上昇。
経済指標等
- 8月米中古住宅販売成約指数は前月比+4.0%と市場予想(+0.4%)を上回った。前年比でも+0.5%とプラス圏に回帰しており底入れの兆候が窺える。住宅ローン金利の低下が幾分貢献してきた可能性が指摘できる。

注目点
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日本の2025年8月鉱工業生産は前月比▲1.2%と2ヶ月連続の減産。経産省経済解析室の予測値(同▲1.7%)に対しては上振れたが、市場予想(同▲0.9%)は下回った。増産となったのは輸送用機械工業(除く自動車)、自動車工業、電子部品・デバイス工業の3業種。減産となったのは電気・情報通信機械工業や金属製品工業など12業種。電気・情報通信機械工業については、OSサポート終了に伴う駆け込み需要の反動によってノート型パソコンが同▲30.1%となるなど特殊要因がみられた。
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全体の生産水準はコロナ期以降、趨勢的に低下している。もっとも、鉱工業生産統計は生産の「数量」を捕捉する統計であり「付加価値」ではない。高付加価値を狙った品質向上によって生産数量が減少する場合、鉱工業生産統計はそれを減産と見做し、付加価値を過小評価してしまうこともある。鉱工業生産統計が示すほど日本経済(製造業)の付加価値創出力が停滞していない可能性を念頭に置く必要があるだろう。

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9月初旬に実施された生産予測調査に基づけば、製造工業の生産計画は9月が前月比+4.1%、10月が同+1.2%と均してみれば増産を見込む。経産省経済解析室が生産予測指数の上振れバイアスを補正した予測値でみても9月は同+2.3%とはっきりとした増産見込みとなっており、3ヶ月ぶりの増産となる公算が大きい。
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鉱工業生産全体の方向感を決める自動車工業の生産は前月比+2.5%と増産となった。新車需要の弱さを疑いたくなるが、米国向けに関してはトランプ関税(対自動車)が発動されて以降、日系メーカーは輸出価格の引き下げによって、現地の販売価格を据え置くことで販売数量の減少回避に努めている。駆け込みとその反動を除くと、米国向け需要に大きな変化はないと推察される。事実、米国の新車販売台数は8月に年換算1,607万台と安定している。この間、国内では認証問題に起因する供給制約が緩和し、筆者が試算した季節調整済み年換算値では460万台程度で安定している。そうした下で、輸送機械工業の生産計画は9月に前月比▲2.2%となった後、10月は同+ 4.7%と均してみれば増産が見込まれている。
- 自動車と並ぶ重要産業である半導体関連については、電子部品・デバイス工業が前月比+0.4%と3ヶ月連続の増産となった。5月の大幅減産(同▲14.8%)が響き一時的に基調は下向きになったが、2023年前半を大底とする回復局面は続いている。過去数ヶ月、大幅な変動を主導した集積回路(IC)は5月に同▲30.4%となった後に反発を続け8月も同+2.4%と落ち込みを埋めつつある。なお、2024年12月に稼働したと伝わっているTSMC熊本工場の生産分が、鉱工業生産統計に反映されているのか否かを含め経済産業省からの情報発信はない。他方、生産用機械に分類される半導体製造装置は同+5.6%の増産であったものの、ピーク水準からは遠ざかっている。関連指標の機械受注統計(機種別集計)における電子計算機等の受注額もやや下向き基調になっている。

- 株式市場と関連の深い電子部品・デバイス工業を仔細にみると、上述のとおり8月の生産は前月比+0.4%となった。生産計画は9月に前月比+4.7%となった後、10月も同+3.1%と堅調な数値が見込まれている。次に出荷と在庫に注目すると、8月は在庫が前年比▲6.1%とマイナスとなるなか、出荷が同+0.1%へとプラス圏で推移したため、出荷・在庫バランス(両者の前年比差分から算出)は+6.2ptへとプラス幅が拡大し、3ヶ月平均では+6.9ptとなった。

- ここで長期的に電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランスと、日経平均株価が連動性を有してきたことを再確認したい。株価指数において半導体を直接手掛ける企業の存在感は必ずしも大きくはないが、半導体製造装置や化学品など「広義半導体」で見ればその存在感は大きく、結果的に日本株全体のうねりを作り出す構図があると筆者は理解している。足もとの出荷在庫バランスに底打ちの兆しが出てきたことは、7月下旬から9月下旬に至るまでの日本株高を正当化しているようにみえる。

- 先行きの出荷・在庫バランスを見極めるために在庫循環図の位置取りを確認すると、直近12ヶ月は、右下領域(在庫減・出荷増)から左下領域(在庫減・出荷減)へと逆走した後、大きくみれば北上している。過去の経験則に従えば、今後は東方に進路をとった後、徐々に右上領域(在庫増・出荷増)に向けて北上すると予想される。AI向け半導体以外のPC、スマホ、自動車向け需要が復調すれば、その確度は一層高まる。

藤代 宏一
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