- HOME
- レポート一覧
- 経済指標レポート(Indicators)
- 2025年4-6月期GDP(2次速報値)予測
- Economic Indicators
-
2025.09.01
日本経済
日本経済見通し
景気指標(日本)
2025年4-6月期GDP(2次速報値)予測
~前期比年率+1.3%と、1次速報から小幅上方修正を予想~
新家 義貴
1次速報から小幅上方修正を予想
9月8日に内閣府から公表される2025年4-6期実質GDP(2次速報)を前期比年率+1.3%(前期比+0.3%)と、1次速報の前期比年率+1.0%から小幅上方修正されると予想する。設備投資が1次速報から僅かに上方修正されるとみられることに加え、公共投資も上方修正されることが影響する可能性が高い。ただし、修正幅は小さく、景気認識に修正をもたらす結果にはならないだろう。
需要項目別にみても、4-6月期の成長率の押し上げに寄与したのは輸出と設備投資という姿は1次速報から変わらない。米国経済が想定以上の底堅さを保っていることに加え、米国向けの自動車輸出において企業が輸出価格を大幅に引き下げたことから、関税が引き上げられるなかでも輸出数量の落ち込みが回避されている。また、不確実性の増大による設備投資手控えも懸念されていたが、いまのところそうした動きは限定的だ。このように、米国で関税引き上げが実施されるなかでも、景気腰折れに直結する動きはまだ確認されていない。
もっとも、先行きについては不安が残る。今後、自動車メーカーが価格転嫁を進めることで輸出数量が減少する可能性があるほか、企業収益の悪化を受けて製造業の設備投資に下押し圧力がかかることも懸念される。日米交渉の大枠合意は前向きに受け止められるが、それでも15%という高い関税がかけられることは変わらず、日本経済への下押しも相応に大きい。4-6月期まで目立った悪影響が顕在化していないからといって、関税による悪影響を過小評価することは避けたい。
また、25年4月に実施された建築基準法・省エネ法改正に伴う駆け込み需要の反動から住宅着工が4-6月期に激減したが、この悪影響が7-9月期に本格化することにも注意が必要だ。悪化幅はかなりのものになるとみられ、7-9月期の成長率を押し下げるだろう。7-9月期の実質GDP成長率はマイナスになる可能性が高いと予想している。
需要項目別の動向
実質設備投資は前期比+1.4%と、1次速報の前期比+1.3%から僅かに上方修正されると予想する。本日公表された25年4-6月期の法人企業統計では、名目設備投資(ソフトウェア除く)は前年比+5.2%と、1-3月期の同+6.9%からやや鈍化した(季節調整済前期比では+0.2%)。これを元に設備投資の需要側推計値を試算すると、1次速報における需要側推計値から小幅下方修正となる。一方、供給側推計値については1次速報対比で上振れたとみられることから、設備投資は2次速報で僅かに上方修正されると予想される。
デジタル・省力化投資、研究開発投資などによる押し上げもあり、設備投資は増加傾向が続いている。トランプ関税が発動されるなかでも設備投資が増加を保った点はポジティブに受け止めて良い。もっとも、設備投資の先行きについては慎重に見るべきだろう。4-6月期の企業業績が自動車を中心に下押しされていることに示されるとおり、トランプ関税の影響による収益への悪影響は避けられない。こうした収益下押しがラグをもって影響することにより、設備投資の増勢は今後鈍化する可能性が高いとみている。
民間在庫変動は前期比寄与度▲0.3%Ptを予想する。法人企業統計の結果を受けて若干の上方修正を予想するが、少数第1位まででみれば1次速報の▲0.3%Ptから変化はないだろう。
公共投資は前期比+0.2%と、1次速報の同▲0.5%から上方修正されると予想する。1次速報で未反映だった6月分の建設総合統計の結果が上振れたことが影響するだろう。

新家 義貴
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。