- 要旨
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- 日経平均株価は先行き12ヶ月42,000円程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月150円程度で推移するだろう。
- 日銀は利上げを続け、2026年前半に政策金利は1.0%に到達しよう。
- FEDはFF金利を25年末までに4.0%まで引き下げ、その後は様子見に転じるだろう。
金融市場
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前営業日の米国市場は、S&P500が▲0.8%、NASDAQが▲0.9%で引け。VIXは17.8へと上昇。
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米金利はベア・スティープ化。予想インフレ率(10年BEI)は2.363%(+2.4bp)へと上昇。
実質金利は2.003%(+1.0bp)へと上昇。長短金利差(2年10年)は+48.3bpへとプラス幅拡大。
- 為替(G10通貨)はUSDが堅調。USD/JPYは146近傍へと上昇。コモディティはWTI原油が67.9㌦(+0.9㌦)へと上昇。銅は9829.5㌦(▲35.0㌦)へと低下。金は3342.8㌦(▲0.1㌦)へと低下。
注目点
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通商交渉が長引く中、参院選前後の株式市場を占う上での要点を以下に整理する。
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NHKの世論調査によると石破内閣を「支持する」と答えた人は31%と先週の調査より3%pt低下し、2024年10月に石破内閣が発足して以降で最低となった。お米価格の低下など与党への追い風は吹いているものの、この支持率であれば「過半数割れ」を意識しておく必要がありそうだ。参院選の結果が株式市場に与える影響について、市場参加者の認識を「QUICK月次調査<株式>」で確認すると、1位は「選挙結果によらず、株価への影響はあまりない」の53%であったが、2位は「与党敗北で株価下落につながる」の23%であり、相応に下落が警戒されている。
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仮に自公が過半数を維持できなかった場合、(蓋然性の高そうな順に)①そのまま衆参両院において少数与党で石破首相が続投する可能性がある。その場合、金融市場の反応は限定的であろう。一方、②自公政権が続く下で、石破降ろしが始まり、秋の臨時国会で首相交代という展開も十分に想定される。次期総裁候補として高市早苗氏、小泉進次郎氏、小林鷹之氏、林芳正氏などの名前が浮かぶが、情勢は余りにも流動的で、現時点で金融市場においても共通認識は存在しないように思える。また③本格的な政権交代に至り、現野党(立憲民主、国民民主、日本維新の会など)による連立政権発足も考えられる。政策理念の違いなどから実現可能性は高くないと思われるが、当シナリオを頭の片隅に入れている投資家は少なくないだろう。③の場合、拡張的な財政政策が想定され、それ自体は景気押し上げ要因(株高・金利上昇)となりそうだが、同時に政策実行力に対する不確実性もあり、一筋縄ではいかなそうだ。
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ちなみに先のNHK調査によると、「給付金と消費税の減税・廃止 どちらが望ましいか」という質問に対して、52%が「消費税の減税・廃止」と回答しており、「給付金」は17%、「どちらも望ましくない」は23%に留まった。「消費税の減税・廃止が望ましい」との回答を年代別にみると、特に30代以下の層で消費減税を選択する傾向がみられ、およそ70%超を占めた一方で70代以上では半数程度であった。消費減税は、若い世代に対して高い訴求力を持っていることが窺える。
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このような状況下、日米通商交渉を巡っては、交渉の期限が事実上7月9日から8月1日に延長されたものの、警戒感が燻っている。トランプ大統領が送付した書簡によれば、それまでに交渉が成立しない場合の関税率(自動車、鉄鋼など品目別関税が設定されていない品目にかかるもの)は25%になる。自動車の交渉は特に難航していると伝わっており、25%が無条件に適用される可能性も否定できない。少なくとも短期的には通商交渉を巡る不透明感が金融市場を覆うと思われる。
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もっとも、筆者個人の見解としては、今後、自動車メーカーが米国生産の比重を高めたり、関税分を積極的に価格転嫁したりすることで、来期以降、収益の打撃は限定的になると見込んでいる。米国における自動車は一部に「嗜好品」としての需要があるものの、全体としてみれば生活に欠かせない存在であり、現在の1600~1700万台市場がトランプ関税によって直ちに2桁パーセントも縮小するとは考えにくい。今回、不幸中の幸いなのは、トランプ政権が日本のみを槍玉にあげているのではなく、韓国や欧州諸国、そして米国企業に対しても平等に強硬姿勢を固持しているため、各社一斉の価格転嫁が比較的容易であると推察されること。その場合、米国内の自動車価格は上昇が見込まれるも、減税による実質可処分所得の増加が支えとなる他、レジャー・ホスピタリティなどその他の選択的支出が削減されることで、自動車販売台数の減少は限定的になるのではないか。関税率も重要だが、それ以上に対日関税が他国と同程度になることが重要となろう。
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ちなみにこの点について、日銀の高田委員は7月3日に実施された講演で「今回の米国の関税政策は、1990年代までの通商摩擦時と異なり、日本を含む各国・地域が幅広く対象となっており、日本だけに影響が及ぶわけではありません」、「自動車や半導体や鉄鋼・化学等の素材産業にしても、米国で代替的な生産が少ない品目のウエイトが高まっている面もあり、価格弾力性が低下している可能性があります。従って、今回の関税賦課については、過去よりは価格転嫁可能と考えられ、需要減少に伴う影響は免れないものの、その程度は1990年代を超えるものにはなり難いと考えられます」と言及している。
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株式市場において、もちろん関税率が引き下げられることが最良であるが、仮にそうならなくても4月中旬以降の関税引き下げを見込んだ株価反発が正当性を失うとは考えにくい。
藤代 宏一
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