米国トランプ関税が消費マインドを直撃(4月CB消費者信頼)

~大規模なトランプ関税発動で、景気、雇用の先行きをさらに悲観視~

桂畑 誠治

要旨
  • 25年4月のCB消費者信頼感指数は、86.0 (前月93.9:改定前92.9)と前月比▲7.9ポイント低下、市場予想中央値の88.0を下回り、20年5月の85.9以来の低い水準となった。現状指数が133.5(前月134.4:改定前134.5)と前月比▲0.9ポイント低下したほか、期待指数が54.4(前月66.9:改定前65.2)と同▲12.5ポイントの大幅低下となった。
  • 消費者信頼感指数は、1月のトランプ2.0発足以降、悪化を続け、4月には自動車関税や相互関税の発動、トランプ大統領によるFRB議長に対する公開パワハラを受けた金融市場の混乱等によって、新型コロナ危機時の水準まで悪化した。トランプ関税による物価押し上げ懸念や景気悪化懸念の高まりを背景に、消費者が景気や雇用の先行きに対して悲観的な見方を強めたうえ、収入に対して悲観的な見方に転じるなど、全体として4月の個人消費の大幅な減速を示唆している。
  • 現状指数の構成項目では、「景気」がプラス幅を拡大した一方、「雇用」がプラス幅を縮小した。期待指数の構成項目では、「収入」がマイナスに転じた他、「景気」、「雇用」がマイナス幅を拡大した。
  • インフレに関しては、トランプ関税の物価押し上げ懸念等を受け、1年先のインフレ見通しが7.0%(前月6.0%)と急上昇しており、インフレへの懸念が強まっている。
  • 25年7月にかけて、CB消費者信頼感調査では、高い政策金利や引締まった信用状況、高い物価等が押し下げ要因となるものの、堅調な雇用情勢や名目所得の増加等が押し上げ要因となり、現状指数は横ばい推移すると見込まれる。一方、トランプ関税による物価上昇や景気悪化への懸念が強まると予想され、期待指数は低下する可能性が高い。この結果、CB消費者信頼感指数は現状水準付近で低迷を続け、個人消費の緩やかな拡大の一因になると予想される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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