米国9月鉱工業生産は航空機メーカーでのスト、ハリケーンで縮小

~米航空機大手メーカーでのストライキ、ハリケーン襲来が9月生産を0.6%p押し下げ~

桂畑 誠治

要旨
  • 24年9月の鉱工業生産は、米民間航空機大手メーカーでのストライキのほか、ハリケーン「フランシーヌ」、「ヘリーン」の襲来により、前月比▲0.3%(前月同+0.3%)と減少に転じ、市場予想中央値の同▲0.2%(筆者予想同▲0.2%)を下回ったうえ、24年4月-8月合計で0.2%下方修正された。FRBによると、米民間航空機大手メーカーでのストライキによって0.3%p、2つのハリケーンの襲来によって0.3%pの押し下げとなった。これらの要因を除けば+0.3%拡大していた。

  • 公益が2ヵ月連続の大幅な落ち込みの反動等により同+0.7%(前月同▲1.3%)と上昇に転じた一方、鉱業が2つのハリケーンの襲来によって前月比▲0.6%(同+0.7%)と減少に転じたほか、製造業は米民間航空機大手メーカーでのストライキの影響などもあり前月比▲0.4%(同+0.5%)と減少に転じ、市場予想中央値の同▲0.1%(筆者予想同▲0.2%)を下回ったうえ、24年4月-8月合計で0.9%下方修正された。

  • 7、9月のハリケーン襲来のほか、9月の民間航空機大手メーカーでのストライキによる生産活動の落ち込みによって、3ヶ月移動平均・3ヶ月前対比年率で、9月の製造業生産が▲0.4%(前月+0.1%)、鉱工業生産が同▲0.6%(前月+1.0%)とマイナスに転じ、生産の拡大モメンタムが失われた。ストライキによる生産への悪影響は、終了するまで続くが10月18日時点で継続している。一方、ハリケーンの生産への影響は、10月も新たなハリケーンの襲来によって継続する可能性があるが、工場や設備の被害が少なければ一時的な落ち込みとなり、早期の回復が期待できる。また、製造業生産は、底堅い需要や在庫調整の進展を背景に11月にも拡大基調を回復すると見込まれる。

  • 24年の製造業生産は、過去の数値の下方修正のほか、9月の下振れによって、前年比▲0.4%(23年▲0.5%)と2年連続で縮小するとみられる。25年には、国内需要の拡大が続くもと、先行き不透明感の払拭、循環的な拡大等を背景に、同+0.8%と小幅増加すると見込まれる。

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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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