貿易統計(2024年7月)

~価格ベースが押し上げ高い伸びも、数量ベースでは伸び悩み~

大柴 千智

要旨
  • 7月の貿易統計は、輸出金額が前年比+10.3%、輸入金額が同+16.6%、貿易収支は▲6,218億円の赤字となった。輸出、輸入ともに、円安を背景にした物価上昇を反映して価格ベースが押し上げたが、物価変動を除いた実質(数量)ベースの輸出は伸び悩んでおり、依然として赤字基調が続いている。
  • 物価変動の影響を除いた実質輸出(季節調整値)は、前月比+1.0%となった(実質化と季節調整は第一生命経済研究所)。7月の実質輸出は前月比プラスとなったものの、減少傾向が続く欧州向けに加えて7月は米国向けも落ち込むなど、内容としては弱かった。一方で、中国を除くアジア向けについては半導体等電子部品等を中心に底入れの兆しがみられる。
  • 先行きも、米国、欧州の景気減速感の強まりや自動車需要の一巡によって、実質輸出の下押し圧力は強い。足元の円高も輸出にとっては向かい風であることから、7-9月期も伸び悩みが続くだろう。
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大柴 千智

おおしば ちさと

経済調査部 副主任エコノミスト(~25年3月)
担当: 日本経済短期予測

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