- 経済の舞台裏
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2023.09.25
金融市場
マーケット見通し
株価
為替
金利
・日銀は10 月にフォワードガイダンス修正へ ・滑走路に向けてソフトランディング(米国PMI)
藤代 宏一
- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月34,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月138程度で推移するだろう。
- 日銀は2024年前半にマイナス金利を撤廃するだろう。
- FEDはFF金利を5.50%(幅上限)で据え置くだろう。利下げは24年後半を見込む。
金融市場
- 前日の米国株は下落。S&P500は▲0.2%、NASDAQは▲0.1%で引け。VIXは17.2へと低下。
- 米金利は中期ゾーンを中心に金利低下。予想インフレ率(10年BEI)は2.374%(▲0.5bp)へと低下。
実質金利は2.056%(▲5.8bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は▲68.0bpへとマイナス幅拡大。 - 為替(G10通貨)はUSDが中位程度。USD/JPYは148前半へと上昇。コモディティはWTI原油が90.0㌦(+0.4㌦)へと上昇。銅は8222.0㌦(+28.0㌦)へと上昇。金は1927.2㌦(+6.0㌦)へと上昇。
注目点①
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先週金曜日に日銀は金融政策の現状維持を決定すると共に、フォワードガイダンスを維持した。フォワードガイダンスについては、筆者を含む一部の市場関係者が修正の可能性に言及していたが、「引き続き企業等の資金繰りと金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる」という緩和方向に傾いた文言をそのまま残した。
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総裁会見は事前予想対比でややハト派的に感じたが、前回対比では概ね中立的であった。早ければ「年内」にもマイナス金利撤廃の条件が揃う可能性があるとした9月9日配信の読売新聞インタビューに関する追加の質問が多く寄せられたが、総裁は2%の物価目標の安定的な達成には「まだ距離がある」、「距離感が動いたわけではない」との見解を繰り返した。また物価目標達成を見極める上で最重要視する賃金上昇率については、「どの時点になればはっきりわかるかは決め打ちできない」として戦略的曖昧さを確保した。
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物価の認識については、7月(前回展望レポート)以降の動きは「インフレ率の鈍化が想定よりもゆっくりである」ことを認めた。足もとの原油価格上昇や円安の持続なども踏まえると、10月の展望レポートでは2023-24年度を中心に物価見通しの上方修正が予想される。その場合、やはりフォワードガイダンスの修正が議論されるだろう。総裁は、物価見通しを上方向に外す(上振れリスクを過小評価)、下方向に外す、上下のリスクを考えた時、従来は下方向に外してきたことが多かったとして、それ故、拙速な政策転換に対して神経質になってきたと説明したが、ここへ来て企業の価格設定スタンスが変容したことを示す指標が相次ぐなど、上振れ方向のリスクも無視できない状況になっている。7月は2023年度の物価見通しを一気に0.7%pt引き上げたばかりだが、それに続いて再度上方修正となれば、物価の上振れリスクに対する認識が甘かったとの説明にならざるを得ないだろう。そうであれば、緩和方向に傾いたフォワードガイダンスは修正される可能性が高いと判断するのが自然だろう。新たなフォワードガイダンスは「上下双方のリスク」などといった具合に中立的な表現に書き換えられるのではないか。
注目点②
- 9月米国製造業PMI速報値は48.9へと1.0pt改善し、下げ止まり感を強めた。生産(48.5→49.7)と新規受注(46.8→48.5)が双方とも改善した他、雇用(51.2→51.4)も堅調。サプライヤー納期(47.6→46.7※筆者が符号調整)は短縮化しヘッドライン下押しに寄与、中間財投入を示す購買品在庫(43.5→46.4)は上昇しヘッドライン押し上げに寄与した。1~3ヶ月先の生産活動を読む上で有用な新規受注・在庫バランスは在庫(47.4→43.9)の減少によって大きく改善し、生産活動の底入れを示唆。これまでは、供給制約解消に伴う自動車生産の回復と半導体の在庫調整が綱引きしてきたが、先行きは後者の下押し圧力が和らぐことで全体として生産活動の持ち直しが期待される。当然のことながら自動車労組のストライキが深刻化すれば、話は変わってくるが、現時点では上向き方向への材料が多い。他方、サービス業PMIは50.2へと0.3pt低下。金融引き締めの影響が顕在化する下で、50近傍に向けて緩やかに低下する姿はソフトランディングそのものである。インフレの先行指標として注目される販売価格は55.9へと小幅に加速したが、Fedに追加利上げを促すほど脅威ではないだろう。
藤代 宏一
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