- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月34,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月138程度で推移するだろう。
- 日銀は2024年後半にマイナス金利を撤回するだろう。
- FEDはFF金利を5.50%(幅上限)で据え置くだろう。利下げは24年4-6月を見込む。
金融市場
- 前日の米国株は下落。S&P500は▲0.8%、NASDAQは▲1.1%で引け。VIXは16.8へと上昇。
- 米金利はベア・スティープ化。予想インフレ率(10年BEI)は2.315%(▲1.2bp)へと低下。 実質金利は1.932%(+4.9bp)へと上昇。長短金利差(2年10年)は▲71.9bpへとマイナス幅縮小。
- 為替(G10通貨)はUSDが堅調。USD/JPYは146前半へと上昇。コモディティはWTI原油が79.4㌦(▲1.6㌦)へと低下。銅は8167.0㌦(▲32.5㌦)へと低下。金は1896.1㌦(▲6.4㌦)へと低下。
経済指標
- 7月米住宅着工件数は前月比+3.9%、145.2万件、同時に発表された着工許可件数は前月比+0.1%、144.2万件となった。先行指標のNAHB住宅市場指数が示唆いたとおりの持ち直しであるが、住宅ローン金利が再度上昇する中、NAHB住宅指数が8月に低下したことを踏まえると、一旦持ち直し傾向が崩れる可能性はある。
- 7月米鉱工業生産は前月比+1.0%と市場予想(+0.3%)を上回った。公益が+5.4%と大きく伸びた他、鉱業が+0.5%と堅調、製造業生産は+0.5%であった。注目の自動車生産は前月比+5.2%と強く伸び、指数水準はパンデミック発生前を明確に凌駕。新車供給の回復は中古車価格の下落を通じてインフレ下押しに貢献する。
注目点
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7月FOMC議事要旨が公表された。当FOMCでは6月の利上げ休止を経て25bpの利上げ再開が決定され、FF金利金利(誘導目標レンジ上限)は全会一致で5.50%へと引き上げられていた。
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議事要旨で目を引いたのは大半(most)の参加者が「インフレには大きな上振れリスクがあり、さらなる金融引き締めが必要となる可能性があると引き続き見ている」との記載。CPIが3%程度まで低下するなどインフレ終息の兆候が強くなっているにもかかわらず、FOMC参加者はインフレの上振れ警戒を緩めていないことが強調されていた。もっとも、ここでいう「さらなる金融引き締め」については、従来用いられていた「継続的な利上げ(ongoing increases in the target range)」などという具体的表現ではないことから、それが9月FOMCにおける追加利上げを明示的に示すものではない。この点においてタカ派度合いは口ほどにもない、と言える。
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他方、少数派(2名)の意見として「経済指標の動向を見極めるためにこの会合でも政策金利を据え置くほうがよい、或いはそうした提案を支持したかもしれない」との記載があった他、また数名の参加者は「昨年来の金融引き締めが予想以上に強く表面化することで、経済活動に対する下振れリスクや失業率が上振れるリスクが引き続き存在する」との見解を示した。その上で多くの参加者は「金融引き締めが不十分に終わるリスクと、引き締めすぎて景気を失速させるリスクがこれまで以上に分かれてきている(become more two sided)」として金融政策のバランスがより重要になっているとの見解を示した。
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経済・物価見通しについては、パウエル議長が記者会見で言及していたようにFRBスタッフは「もはや(年後半に)景気後退に陥ると予想しない」との記載があった他、FOMC参加者が「インフレ圧力が緩和しているいくつかの暫定的な兆候(tentative signs)」の存在を認めたと記載されていた。具体的にはコア財、オンライン販売における価格低下、家賃の増勢鈍化、サーベイ指標における短期予想インフレ率の低下およびインフレ予想の不確実性低下などが挙げられていた。
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なお、最近NY連銀がリサーチペーパーを発表したことで話題になっている自然利子率および名目中立金利に関する記載はなかった。ただし政策金利を5%超引き上げたにもかかわらず、景気とインフレが粘り強さを発揮している現状、FOMC参加者の間で「そもそも論」が浮上すること自体に何ら違和感はない。この点は引き続き議論の方向を注視していく必要がある。
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これらを踏まえると、Fedはインフレ沈静化にある程度の自信を抱いていると思われ、今後は景気の過度な減速を避けることに重点を移していく可能性が高いと判断される。諸点に鑑みて筆者は9月の利上げ停止予想を維持する。ちなみにFF金利先物は10%強の確率でしか利上げを織り込んでいない。
藤代 宏一
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