- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月28,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月130程度で推移するだろう。
- 日銀は現在のYCCを4-6月に修正するだろう。長期金利の変動許容幅拡大を見込む。
- FEDはFF金利を5.25%(誘導幅上限)まで引き上げるだろう。
金融市場
- 前日の米国株はまちまち。S&P500は▲0.0%、NASDAQは▲0.4%で引け。VIXは19.1へと上昇。
- 米金利は小動き。予想インフレ率(10年BEI)は2.293%(+1.7bp)へと上昇。実質金利は1.129%(▲0.9bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は▲59.9bpへとマイナス幅縮小。
- 為替(G10通貨)はUSDが中位程度。USD/JPYは133後半で一進一退。コモディティはWTI原油が81.5㌦(+1.8㌦)へと上昇。銅は8854.5㌦(+54.5㌦)へと上昇。金は2004.8㌦(+15.7㌦)へと上昇。
経済指標
- 3月NFIB中小企業楽観調査は90.1へと0.8pt低下。高インフレ、人手不足、需要減衰が重なり景況感は芳しくない。その他調査項目は人件費計画、雇用計画の低下が続いた。労働者不足を指摘する企業の割合は低下したものの依然として高水準にある。これらを総括すると、人手不足はなお深刻であるとはいえ景気減速感が強まる中、これ以上の人件費(雇用)増加には慎重という経営者心理が透けて見える。また企業側からみた銀行貸出態度は3月に▲9まで悪化(グラフは3ヶ月平均値)。今後、貸出が一段と鈍化する可能性が示唆されたことは認識しておきたい。
注目点
- 昨日発表された工作機械受注統計(日本工作機械工業会)によると3月の受注額(原数値)は1410億円であった。前年比伸び率(原数値)は▲15.2%とマイナス圏推移。筆者作成の季節調整値は前月比+1.3%、1282億円と微増。内訳は「国内向け」が季節調整済み前月比+6.0%、原数値前年比▲18.1%、「外需」は前月比▲0.5%、前年比▲13.6%であった。
- 日本の工作機械受注は、そのサイクルがグローバル製造業PMIやアナリストの業績予想(TOPIX予想EPS)と連動性を有する。3月グローバル製造業PMIは49.6であった。中国経済の回復を欧米経済の減速が打ち消したことで、世界経済の増勢が鈍化した形。この間、日本企業の業績予想(TOPIX予想EPS)は伸び率が鈍化している。日本企業の業績予想は内需の底堅さに支えられて欧米対比で底堅さを維持しているとはいえ、ここへ来て海外経済の減速に対する懸念が高まっており、工作機械受注はこうした風向きの悪さと一致しているようにみえる。
- 受注サイクルの位置取りを確認するために縦軸に工作機械受注の水準(36ヶ月平均からの乖離)、横軸に方向感(6ヶ月前比)をとった循環図をみると、直近は左上局面(高水準・伸び率マイナス)に位置している。これは受注が比較的高水準を維持するものの、その勢いが明確に失われていることを意味しており、過去の経験則に従うなら今後の受注は高水準から減少を続け、左下方向(低水準・伸び率マイナス)へ進む軌道を描くと予想される。今後、株式市場では業績に対する懸念が強まり、それは循環図上の「左下」に移行する局面で頂点に達する。もっとも、その前後で一部の先見的な投資家は受注反転を見越して動き始める。逆張り的な視点で見れば、大底への到達を見極める段階に入っていると言える。

- 「大底への到達を見極める」あるいは「業績反転を先取りする」という視点では、半導体製造装置の受注動向も重要。本日発表された2月の機械受注統計(内閣府)では半導体製造装置の受注動向を示す「電子計算機等」の受注額が前年比▲10.4%と弱さが示された(グラフは3ヶ月平均)。世界的にPCを中心とするIT関連財の出荷が予想以上の落ち込みとなったことで、2023年中にシリコンサイクルが明確な好転を遂げる確度はやや低下したものの、それでも中国経済の回復が見込まれる中、欧米経済の減速に歯止めがかかれば、2024年に向けて回復が期待される。そうでれば事後的に現在の楽観が正当化される。
藤代 宏一
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