1分でわかるトレンド解説 1分でわかるトレンド解説

農家の高齢化と食料安全保障の確保

~地域計画の継続的なブラッシュアップによる農業と地域の未来づくりを~

加藤 大典

要旨
  • 地域の農業の将来計画である「地域計画」の策定状況を見ると10年後の受け手が定まっていない農地面積が全体の3割にのぼり、日本の農業の持続可能性が懸念される。

  • 日本の農政の基本理念や政策の方向性は「食料・農業・農村基本法」に定められている。2024年の改正基本法において、「食料安全保障」が基本理念の中心に位置付けられるとともに、「環境と調和のとれた食料システムの確立」を新たに基本理念に位置付けた。また農業生産活動による国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の継承といった農産物の供給以外の多面的機能も「環境への負荷の低減が図られつつ発揮」される必要がある旨、明記された。

  • 日本の農業経営体は、2020年から2030年にかけて半減すると見込まれている。基幹的農業従事者の平均年齢は69.2歳であり、60歳以上で約8割を占める。農業従事者数は、今後、高齢者のリタイアによる急速な減少が見込まれる。

  • 社会全体として今ある農地を維持していくためには、各農業経営体における生産規模の拡大が重要になる。これによりロボットやICTの導入が進み、省力化・精密化・高品質化などの生産性の向上が可能となる。一部に見られる担い手の個人から団体への変容も、個人では難しいかもしれない中長期の農業経営の発展に向けた取り組みが可能になることも考えられ、農業の持続可能性をもたらす選択肢の一つといえよう。構造改革は待ったなしの課題である。

  • 目標地図を含む地域計画は、構造改革を実現するための重要なツールである。後継者未定農地の縮減はもとより、農業者や地域にとって魅力的な将来の設計図となるよう、関係者による継続的なブラッシュアップが期待される。

  • 地域計画に直接は関係しない国民には、生産者の営みがあってこそ日々の食が成り立つこと、多面的な機能の恩恵を受けていることにあらためて思いを巡らせて、自身の仕事や消費の在り方を通じて農業や農村を支える視点を持つことが求められていよう。

目次

1. はじめに

当研究所では、「人口減少時代の未来設計図~社会・経済、そしてマインドの変革~」をテーマに、人口問題へのリサーチを各分野で強化している。

2025年9月、農林水産省が「地域計画の策定状況(令和7年4月末時点)」を公表した。 公表によると、農用地等面積(注1)422万ヘクタール(以下、ha)のうち、10年後の受け手が定まっていない農地面積は134万haと約3割にのぼり、国内の農業の持続可能性が心配される。 そこで本稿では、地域計画の概要を確認した上で、日本の農業の将来に向けて、特に担い手の観点を中心に、私見を述べる。

2. 地域農業の将来設計図である「地域計画」の策定状況

(1) 地域計画とは

地域計画とは、地域農業を持続的に維持・発展させるため、地域の関係者が協働して策定する将来計画である。誰が・どこの農地で・どのような作物を・どのように栽培するかについて、およそ10年後を見据えた地域農業の将来像を地域住民全体で話し合い、合意形成を図って作り上げる設計図として位置づけられている。

これまで、地域での話し合いにより地域農業の将来の在り方を示した「人・農地プラン」(注2)を作成・実行してきた。しかし今後、高齢化や人口減少がますます進行し、農業者の減少や耕作放棄地の拡大が進み、地域の農地が適切に利用されなくなることが深刻に懸念されている。

こうした課題を受け、2022年5月に農業経営基盤強化促進法が改正され、2023年4月1日に施行された(注3)。この法改正により、従来の「人・農地プラン」が「地域計画」として法定化され、市町村は、農業者、農業委員会、農地バンク(農地中間管理機構)(注4)、JAなどの関係者による話し合いを通じて、2025年3月末までに地域計画を策定することが義務付けられた。なお、その後も情勢の推移により必要が生じた時は、変更していくことが求められている。

地域計画では、地域農業の将来の在り方に加え、適正な農地利用と農地の集約化推進による生産性向上を目的として、現況地図を参照しながら協議を進め、10年後に目指すべき農地利用の方針を明示した「目標地図」を作成する。この目標地図は、地域の話し合いと農地の出し手・受け手の意向を踏まえて農地一筆ごとに将来の農業者を具体的に記載した、地域農業の将来像を可視化した重要な資料である。

図表1
図表1

(2) 地域計画の策定状況と10年後の後継者の有無の状況

2025年9月、農林水産省は同年4月末時点における地域計画の策定状況を公表した。公表資料によると、全国1,615市町村、1万8,894地区において地域計画が策定されている。地域計画区域内の農用地等の面積は422万haで、このうち目標地図に位置付けられた農業者が10年後に担う経営面積は288万haであった。一方で、10年後の受け手が定まっていない農地(以下、後継者未定農地)の面積は134万haに上り、対象農地全体の約31.7%に相当する(資料2)。約3割もの農地面積について10年後の後継者が未定であることを示しており、日本の農業の持続可能性が懸念される。

図表2
図表2

都道府県別に10年後の後継者未定農地の面積とその割合を見ると、面積が大きい順に北海道112千ha(9.4%)、茨城県76千ha(50.9%)、福島県71千ha(48.3%)、岩手県66千ha(42.9%)、千葉県54千ha(56.1%)となっている(資料3)。北海道は後継者未定農地の割合が全国最小であるが、その面積は最大であり、全国の農用地等面積の2.7%を占める。後継者未定農地があることによる道内農業の将来への心配はもちろんのこと、国全体の農業生産への影響の観点からも不安がある。

一方で割合は、全国平均で31.7%のところ、これを上回るのは33都府県あり、高い順に東京都89.3%(2千ha)、大阪府80.2%(8千ha)、沖縄県76.7%(32 千ha)、徳島県73.5%(22千ha)、香川県71.9%(28千ha)と続く。東京都は、後継者未定農地の面積は全国最小であるが、その割合は最大であり、都市近郊農地として野菜などの供給源となっている中、農業がほぼ無くなるとすれば一定の影響が出よう。

面積と割合の両面がともに小さい府県はごく一部に限られる。程度の差こそあれ多くの都道府県において、10年後の後継者の確保が自地域の農業を維持する上での課題になっているのではなかろうか。

図表3
図表3

3. 日本の農政の基本理念と食料自給率・担い手の現状

(1) 日本の農政の基本理念

「地域計画」は地域の農業の将来の在り方を示すものだが、そもそも日本の農業は将来どのような姿を目指しているのだろうか。

日本の農政の基本理念や政策の方向性は、農業の憲法ともいわれる「食料・農業・農村基本法(以下、基本法)」に定められている。本章では、2024年に行われた基本法の改正内容を概観することにより、基本法の特徴を確認していく。

(ア) 改正の第1のポイント:食料安全保障の確保

従来、「食料の安定供給の確保」が基本理念の一つとして掲げられていた(資料4)。しかし、国際情勢の不安定化や気候変動による食料生産の不安定化などの食料確保のリスクが増大してきたほか、小売・スーパーの撤退や高齢者を中心とした買い物移動の不便さの増大、貧困・格差の拡大などの食品アクセスの問題も増大してきた。そこで、従来の「食料の安定供給の確保」に加えて、国民一人一人の入手の観点も含めたより広範な理念に改正し、「食料安全保障の確保」を基本理念として位置付けた。具体的には、「食料安全保障」は「良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態」と定義された。なお「食料の安定的な供給」に関しては、国内の農業生産の増大を基本とし、併せて安定的な輸入と備蓄の確保を図ること、国内への食料供給と海外への輸出による農業と食品産業の発展を通じて食料供給能力を維持していかなければならない旨、明記された。

(イ) 改正の第2のポイント:環境との調和

「環境と調和のとれた食料システムの確立」を新たに基本理念として位置付けた。これは、農業が環境との親和性が高い産業である一方、温室効果ガスの発生や水質悪化など、気候変動や生物多様性への影響が懸念され、パリ協定やSDGsの採択以降、環境負荷低減への取り組みが国際的にも必要とされてきたことが背景にある。そこで、食料システムは食料供給の各段階で環境負荷を与える側面があることに鑑み、「その負荷の低減が図られることにより、環境との調和を図らなければならない」と明記された。

また、農業には、農業生産活動が行われることによる国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の継承といった、食料その他の農産物の供給機能以外の多面にわたる機能(以下、多面的機能)があるが、その多面的機能は「環境への負荷の低減が図られつつ、適切かつ十分に発揮されなければならない」と明記された。

(ウ) 改正の第3のポイント:人口減少下での農業生産の方向性

人口減少下における農業生産の方向性を明確化した。人口減少に伴う農業者の減少や、気候変動その他の農業をめぐる情勢の変化が生じる状況においても、食料安全保障の確保の前提となる食料の供給機能や多面的機能が発揮され、農業の持続的発展が図られなければならない旨、明記された。

農業生産の方向性としては、スマート農業の促進や新品種の開発といった「生産性の向上」、日本で開発された品種の保護、知的財産の確保や活用といった「付加価値の向上」、そして「環境への負荷の低減」が位置付けられた。

(エ) 改正の第4のポイント:農村の地域コミュニティ維持

人口減少下における農村の振興の方向性として、地域コミュニティの維持を明確化した。農村人口の減少により、地域の共同活動として行っていた農業用水路の管理や農道の路面維持などに悪影響が出てきている。農村の人口が減少する中にあっても、地域社会が維持されるよう、農業生産基盤の整備や保全、農村との関わりを持つ者の増加に資する産業の振興が明記された。

(オ) 改正の第5のポイント:食料システムと関係者の役割拡充

「食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することにより、全体として機能を発揮する一連の活動の総体」を「食料システム」として定義し、関係者の役割を拡充・新設した。

農業者、食品事業者、関係団体に基本理念(食料安全保障の確保、環境との調和など)の実現に向けた取り組み努力が求められるとともに、消費者にも、食料の消費に際して環境負荷の低減に資するものを選択することなどを通じて、食料の持続的な供給への寄与や、消費生活の向上への積極的な役割が期待されている。

これらの改正内容を総括すると、改正基本法は、従来の「食料の安定供給」「多面的機能の発揮」「農業の持続的な発展」「農村の振興」という4つの基本理念をベースに「食料安全保障の確保」と「環境と調和のとれた食料システムの確立」を新たに位置付け、人口減少社会と環境問題に対応した持続可能な農業・農村の実現を目指すものとなっている。

図表4
図表4

(2) 「食料安全保障の確保」の観点で見た日本の農業の現状

以上、改正基本法の改正内容を概観してきたが、ここで改正の第1のポイントである「食料安全保障の確保」について、食料自給率と担い手の現状を確認する。

(ア) 食料自給率

振り返ると、戦後20年・今から60年前にあたる1965年のカロリーベースの食料自給率は73%で、総人口は約9,800万人であった(資料5)。その後、総人口が増加する一方で農地(田畑)面積は減少し、食料自給率は低下した。平成(1989年~)初期に人口増加が緩やかになって以降、食料自給率は40%前後で推移している。なお、2024年の改正基本法に基づき本年4月に決定された「食料・農業・農村基本計画」では、2030年度の目標として45%(注5)を掲げている。

一方、農林水産省によると、国内で消費される食料すべてを生産するために必要な農地面積の約1/3しか農地が無いと試算(注6)されており、現在ある農地を守っていくことが重要である。  

図表5
図表5

(イ) 農業経営体

農業経営体(注7)の数の推移を見てみると、この20年間(2000年→2020年)で、236万5千経営体から107万6千経営体と半減している(資料6)。また、農林水産省の試算によると、2020年から2030年の10年間でさらに半減し、54万経営体になると見込まれており、農業経営体の減少が加速する見通しとなっている。  

図表6
図表6

農業経営体を、個人経営体と団体経営体に分けてみてみると、個人経営体(主業経営体と準主業・副業的経営体)の数は一貫して減少傾向にある(注8)。2000年時点では233万6千経営体であったが、2020年には103万7千経営体まで減少し、2030年には49万経営体になると予測されている。このうち、主業経営体は2020年の23万1千経営体から2030年には11万経営体へ、準主業・副業的経営体は2020年の80万6千経営体から2030年には38万経営体へと減少する見通しとなっている。

一方で、法人等の団体経営体は増加傾向にあり、2000年の2万8千経営体から2020年には3万8千経営体に増加し、2030年には5万経営体になると予測されている。

結果として、全経営体に占める割合についても変化が見られる。2000年には、個人経営体が98.8%(=233.6/236.5)で団体経営体が1.2%であったが、2030年には個人経営体が90.7%に減少する一方で、団体経営体は9.3%に増加すると予測されている。

(ウ) 基幹的農業従事者

個人経営体における、ふだん仕事として主に自営農業に従事している人を、基幹的農業従事者という。農業生産の中心的な役割を担い、地域の農業を支える存在である。2000年に240万人いたが、2024年には111万4千人と半減し、平均年齢も62.2歳から69.2歳となっている(資料7)。

図表7
図表7

また、2024年の基幹的農業従事者について年齢別に見てみると、60歳以上は89万人、80%に及んでおり、農業が高齢者によって支えられていることが確認できる(資料8)。他方、近年の気温上昇を受け、熱中症の救急搬送人員数や死亡事故者数が増加傾向で、特に高齢者ほど死亡者数が多いというデータもあり(注9)、農業に従事することの大変さも高まっている。今後、高齢者のリタイアによる基幹的農業従事者の急速な減少が見込まれる。

図表8
図表8

(エ) 新規就農者

それでは、新たに農業に従事し始めた新規就農者の動向はどうなっているだろうか。2023年の新規就農者数を見てみると4万3,500人であり、年々減少傾向にある(資料9)。2020年と比較すると5万3,700人から約1万人、約19%も減少している。就農形態別で見ても、新規自営農業就農者数、新規雇用就農者数、新規参入者数(注10)のいずれも減少傾向にある。但し、新規就農者に占める就農形態別の割合の推移を見てみると、新規自営農業就農者が2020年の74.6%から2023年に69.8%と▲4.8%ポイントと減少している一方で、新規雇用就農者は2.7%ポイント、新規参入者も2.1%ポイントの増加となっている。新規就農者の受け皿として法人経営体の役割が高まっているといえる(資料10)(注11)。  

図表9
図表9

図表10
図表10

4. 日本の農業の未来に向けて

これまで見てきたとおり、日本の農業の現場は、高齢の担い手に大きく依存し、その平均年齢は約70歳に達している。社会全体の一般労働者の平均年齢が44.1歳(注12)であることを踏まえると、農業の高齢化の深刻さは一層際立つ。現在のいわゆる現役世代は、親世代の農作業に支えられて食を得ているが、その親世代はほどなく農業の現場から離れていくことになる。20年間で半減してきた農業経営体数は、さらに10年間で半減していく予測もある。また気候変動の影響による作物の生育や品質の障害、栽培適地の変化などもあろう。このままでは、今は耕作されている農地も、利用されないところが出てくる恐れがある。

こうした農業経営体数の動向や将来見通しを踏まえると、社会全体として今ある農地を維持していくためには、各農業経営体における生産規模の拡大が重要になる。これまで多くの農家が代々にわたり耕作してきたそれぞれの土地を、地域の関係者が地域の農業の未来のために知恵を出し合い、可能な農地については大区画に集約することで、ロボット技術やICTなどの先端技術を導入しやすくなり、省力化や精密化、高品質化などの生産性の向上につなげることができる。現状より拡大された規模かつ高い生産性で営農することができれば、農業収入を増加させることも可能になるのではなかろうか。もちろんその際、基本理念である「環境との調和」の観点から、農業機械の電動化や減農薬・減肥料などの環境負荷の低減を図る取り組みも期待される。なお、中山間地域の農地は、平地にある農地に比べ地理的条件が悪く大規模化は困難であり、生産条件において不利である。しかしその農地を守り適切な農業生産活動が継続的に行われることは、洪水や土砂崩れを防ぎ、美しい風景や生き物のすみかを守るなど、広く国民全体に及ぶ多面的機能の観点で重要である。多面的機能支払交付金(注13)や中山間地域等直接支払制度(注14)などにより中山間地域の農業を支えるとともに、稼ぐことができるよう、地域特性を生かした高収益作物の導入や地域事情に対応したスマート技術の活用促進が必要であろう。また3章で見たように、個人から団体(法人等)への担い手の変容も一部見られるが、それにより、個人では難しいかもしれない中長期の農業経営の発展に向けた取り組み、例えば、人材確保や先端技術の導入、6次産業化(注15)のさらなる推進、地域活動の活性化などが可能になることも考えられ、農業の持続可能性をもたらす選択肢の一つといえよう。

農地を守り国内農業を維持し、農業経営体が豊かになった上で、日本の食や農業の多面的機能を将来にわたり確保していくためには、規模の拡大や担い手の変容などの構造改革は待ったなしの課題である。

目標地図を含む地域計画は、こうした構造改革を実現するための重要なツールである。後継者未定農地の縮減はもとより、農業者や地域にとって魅力的な将来の設計図となるよう、関係者による継続的なブラッシュアップが期待される。また、地域計画に直接は関係しない国民には、生産者の営みがあってこそ日々の食が成り立つこと、多面的な機能の恩恵を受けていることにあらためて思いを巡らせて、自身の仕事や消費の在り方を通じて農業や農村を支える視点を持つことが求められていよう。

以 上

【注釈】

  1. 農用地等面積には、畜舎・共同利用施設などの農業用施設面積が含まれる。

  2. 人・農地プランとは、農業者が話し合いに基づき、地域農業における中心経営体、地域における農業の将来の在り方などを明確化し、市町村により公表するもので、2012年に開始された。
    https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/jisshitsuka.html

  3. 農業経営基盤強化促進法の趣旨は、効率的かつ安定的な農業経営を育成するため、地域において育成すべき多様な農業経営の目標を、関係者の意向を十分踏まえた上で明らかにし、その目標に向けて農業経営を改善する者に対する農用地の利用の集積、経営管理の合理化など、農業経営基盤の強化を促進するための措置を総合的に講じるというもの。
    https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/attach/pdf/chiiki_keikaku-150.pdf

  4. 農地バンクとは、農地中間管理機構の呼び名。都道府県、市町村、農業団体等が出資して組織されている法人であり、都道府県知事が県に一つに限って指定することで「農地中間管理機構」となる。地域によっては「機構」「公社」などとも呼ばれる。農地を貸したい人から農地を借り受け、耕作を希望する人にまとまりのある形で農地を貸し付ける事業を行っている。
    https://www.maff.go.jp/j/keiei/koukai/kikou/shitumon.html

  5. 過去の基本計画におけるカロリーベースの食料自給率目標とその考え方は、以下の表のとおり。2010年の基本計画でそれまでの45%から、我が国の持てる資源をすべて投入した時にはじめて可能となる高い目標として50%に引き上げられたが、2015年の基本計画で実現可能性を考慮した目標として45%に見直された。

図表11
図表11

  1. 農林水産省(2025b)を参照した。

  2. 農業経営体とは、農産物の生産を行うか又は委託を受けて農作業を行い、生産又は作業に係る面積・頭羽数等が、一定規模以上の者をいう。経営耕地面積が30a以上や、露地野菜作付面積が15a以上、ブロイラー年間出荷羽数1,000羽以上などの基準以上である場合に該当する。

  3. 個人経営体とは、個人(世帯)で事業を行う経営体のこと。法人化して事業を行う経営体は含まれない。団体経営体とは、個人経営体以外の経営体のこと。法人(農事組合法人、会社法人等)と非法人がある。主業経営体とは、農業所得が主(世帯所得の50%以上が農業所得)で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる個人経営体のこと。準主業経営体とは、農外所得が主(世帯所得の50%未満が農業所得)で、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいる個人経営体のこと。副業的経営体とは、調査期日前1年間に自営農業に60日以上従事している65歳未満の世帯員がいない個人経営体のこと。

  4. 例えば、農作業中の熱中症による死亡者数(2014~2023年の累計)は280人いるが、70代以上が248人で89%を占める。
    https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_kikaika/anzen/nettyu_text.pdf

  5. 新規自営農業就農者とは、個人経営体の世帯員で、調査期日前1年間の生活の主な状態が、「学生」から「自営農業への従事が主」になった者及び「他に雇われて勤務が主」から「自営農業への従事が主」になった人のこと。新規雇用就農者とは、調査期日前1年間に新たに法人等に常雇い(年間7か月以上)として雇用されることにより、農業に従事することとなった人(外国人技能実習生及び特定技能で受け入れた外国人並びに雇用される直前の就業状態が農業従事者であった場合を除く。)のこと。新規参入者とは、土地や資金を独自に調達(相続・贈与等により親の農地を譲り受けた場合を除く。)し、調査期日前1年間に新たに農業経営を開始した経営の責任者及び共同経営者のこと。

  6. 農林水産省と一般社団法人全国農業会議所は、雇用就農者の確保・育成を推進するため、就農希望者を新たに雇用する農業法人等に対して資金を交付する「雇用就農資金」の事業を行っている。雇用就農資金には、「雇用就農者育成・独立支援タイプ」「新法人設立支援タイプ」「次世代経営者育成タイプ」の3タイプがある。
    https://www.maff.go.jp/j/keiei/nougyou_jinzaiikusei_kakuho/shikin.html#zero

  7. 「令和6年賃金構造基本統計調査の概況」の「1.一般労働者の賃金」第2表を参照した。
    https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/dl/14.pdf

  8. 多面的機能支払交付金とは、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための地域の共同活動に係る支援を行い、地域資源の適切な保全管理を推進することにより、農業・農村の有する多面的機能が今後とも適切に維持・発揮されるようにするとともに、担い手農家への農地集積という構造改革を後押しするための交付金。地域共同による農用地、水路、農道等の地域資源の基礎的な保全管理活動を行う活動組織等に対して交付される。
    https://www.maff.go.jp/j/nousin/kanri/attach/pdf/tamen_siharai-148.pdf

  9. 中山間地域等直接支払制度とは、農業生産条件の不利な中山間地域等において、集落等を単位に、農用地を維持管理していくための取り決め(協定)を締結し、それに従って農業生産活動等を行う場合に、面積に応じて一定額を交付する仕組みのこと。
    https://www.maff.go.jp/j/nousin/tyusan/siharai_seido/attach/pdf/index-113.pdf

  10. 6次産業化とは、1次産業としての農林漁業と、2次産業としての製造業、3次産業としての小売業等の事業との総合的かつ一体的な推進を図り、地域資源を活用した新たな付加価値を生み出す取り組みのこと。地域の農業者が農産物の加工・販売や観光農園、農家レストラン経営等を行う取り組みのこと。
    https://www.maff.go.jp/j/nousin/inobe/6jika/attach/pdf/index-2.pdf

【参考文献】

加藤 大典


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。見通しは予告なく変更されることがあります。また、記載された内容は、第一生命保険ないしはその関連会社の投資方針と常に整合的であるとは限りません。

加藤 大典

かとう だいすけ

総合調査部 主席研究員
専⾨分野: 環境

執筆者の最近のレポート

関連テーマのレポート

関連テーマ