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【1分解説】中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは?

河谷 善夫

  音声解説

中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)は、中央銀行により自国通貨建てで発行される物理的な形を持たない電子的なお金です。導入の意義は、デジタル時代でも中央銀行が発行するお金へのアクセスが保たれる点にあり、決済の安全性・効率性・強靱性の向上に資するものとされます。口座を持たない人や高齢者にも利用機会を広げる金融包摂も利点とされます。

形態としては一般向けの「一般利用型」と金融機関間の「ホールセール型」に分けられます。

設計では特定技術に依存せず、中央銀行の負債として発行され、民間の仲介機関が利用者対応を担う二層構造が国際的に広く検討されています。また、プライバシー保護と不正対策の両立も求められます。

我が国では、日本銀行が2023年4月からリテール型を想定したパイロットを開始し、「骨太の方針2023」では、政府・日本銀行が制度設計の整理を進める方針が示されました。発行の最終判断は未定で、災害時のオフライン機能や国際的な相互運用性などの論点を検討しています。一般利用型で想定される利用は、スマートフォンや物理カードによる少額決済・個人間送金、公共料金や税の支払いなどで、民間の多様な決済サービスと補完関係を保つ設計が前提となっています。公共性の高い基盤として、標準化や運用ルールの透明性も重視されます。

この解説は2025年9月時点の情報に基づいたものです。

河谷 善夫


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。