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【1分解説】マネージド・フェーズアウトとは?

牧之内 芽衣

  音声解説

マネージド・フェーズアウト(MPO)とは、温室効果ガスを多く排出する企業の脱炭素化を、投資家や金融機関が資金提供を継続しながら計画的かつ秩序立てて進める手法を指します。

脱炭素社会への移行では、電気自動車(EV)や太陽光発電といった、温室効果ガスを排出しない産業への投資が注目されがちですが、同時に多排出産業の脱炭素化も重要です。MPOでは、投資家や金融機関が企業の脱炭素計画の策定や進捗状況をモニタリングしながら資金提供を続ける仕組みをとります。グラスゴー金融同盟(GFANZ)は2022年に「高排出資産のマネージド・フェーズアウト」に関する報告書を発表し、信頼できるMPOのための指針を示しました。

対照的な手法としてダイベストメント(投資撤退)があります。これは多排出企業から資金を引き揚げることで間接的に事業縮小を促す戦略です。しかし、突然の投資撤退により企業の資産価値が急落し、設備が放置されるリスクや、投融資の引き上げにより企業の脱炭素化に向けて影響力を行使できなくなること、気候変動への関心の少ない別の企業に資産が渡ることなど、かえって脱炭素化を遅らせる副作用が考えられます。

ただし、MPOの名のもとに、温室効果ガスを多く排出する企業の無秩序な延命が行われては本末転倒です。そのため、企業側の計画策定や透明性のある情報開示等は必須となり、進捗が不十分な場合にはエンゲージメントの徹底、さらには資金提供の見直しや撤退も視野に入れる必要があります。

図表
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この解説は2025年3月時点の情報に基づいたものです。

牧之内 芽衣


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。