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- 【1分解説】脱ドル化とは?
脱ドル化とは、国際取引や中央銀行の外貨準備において米ドル(以下、ドル)への依存を減らし、他の通貨の利用や金の保有を増やす動きを指します。ウクライナ侵略に伴うロシアへの経済制裁のインパクトもあって、中露を中心にドルへの依存から脱却したいとの強い動機があります。
BRICSの場においては、2023年8月の首脳会議の声明で、各国の財務大臣や中央銀行総裁に対して現地通貨や新たな決済手段の利用拡大についての報告を求めるなど、具体的な取り組みを進めようとしています。
しかし、現時点ではドルに匹敵する国際的な利用度と信頼性を持つ通貨は限られており、脱ドル化は容易ではないでしょう。世界の外貨準備高のシェアをみても、ドルは減少傾向にあるものの2024年3月時点で58%余りを占めており、人民元の2%とは比べるべくもありません。そして、多くのグローバル・サウス(中露以外の途上国)は、ドルを中心とした国際金融システムから敢えて離れる必要性も感じていません。新しい決済手段の選択肢が増えることは歓迎しつつも、脱ドル化を進める動機は中露ほどにはないといえます。
非・西側の結束を誇示したい中露を中心に、今後、BRICSの場では「脱ドル化」のイニシアティブが成果として強調されていくと思われますが、ドルの強さは当面揺らぐことはないでしょう。
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この解説は2024年8月時点の情報に基づいたものです。
石附 賢実
本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。

