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【1分解説】政府のインテリジェンス体制の再編とは?(国家情報局・国家情報会議構想)

石附 賢実

  音声解説

現行の政府のインテリジェンス体制は、内閣情報会議・合同情報会議において各省庁が収集・分析した情報を集約して総合的な評価・分析を行う枠組みで、内閣情報調査室がその中核を担っています(資料1)。他方で、情報収集・分析・政策判断への接続には複数の組織・会議体が関与するため、司令塔機能の在り方が議論されてきました。

2025年10月の自由民主党と日本維新の会との連立合意では、内閣情報調査室を「国家情報局」へ格上げするとともに、内閣情報会議を発展的に解消して「国家情報会議」を新設するとしています。報道等によれば、国家情報局には情報収集・分析の総合調整権を与えるとされています。

一般論として、「情報」が「政策」形成と密接に連動する場合には、「政策」立案者寄りのバイアスが「情報」にかからないようにしなければなりません。連立合意における政策部門・情報部門の「同列」「同格」に込められている含意です。政策判断を支える情報であるからこそ、客観性を担保する枠組みが求められます。

秘匿性の高い情報を扱うなかでも、その運用については、情報の集約と民主的統制(国会等による適切な監督)を両立させる制度設計が求められます。今回の再編案は、日本の政策判断の質を高めるための制度改革として議論されることが大切です。

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この解説は2026年3月時点の情報に基づいたものです。

石附 賢実


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。