【1分解説】家計の金融資産とは?

平岡 一弘

  音声解説

家計の金融資産は、家計の経済状況や投資行動を把握する重要な指標として日本銀行「資金循環統計」で四半期ごとに発表されます。現金・預金、債務証券、投資信託、株式等、保険・年金・定形保証などを指します。2023年6月末時点で2,115兆円と過去最高を記録しました。

内訳は、「現金・預金」が1,117兆円(52.8%)と過半を占め、次が「保険・年金」の538兆円(25.4%)です。「投資信託・株式」は368兆円(17.4%)となっています。

一方で米国の家計の金融資産は「投資信託・株式」約51%、「現金・預金」約13%と日本とは対照的に投資中心の資産構成になっています。

家計の金融資産は経済成長とともに増加します。日本は、1999年末の1,402兆円から2023年6月末には2,115兆円と約1.5倍に増えましたが、米国はこの間約3.4倍増加しています。経済成長率や資産構成の差が影響していると考えます。

また、この3年間では、円ベースでは2020年6月の1,871兆円から2023年6月には2,115兆円と増加はしていますが、米ドル換算(月末為替レートで換算)では、17.37兆㌦から14.87兆㌦と約17%減少しています。異次元金融緩和などによる円安米ドル高の影響で、米ドルベースで考えると、日本の家計の金融資産は減少しているのです。

岸田政権の「資産所得倍増プラン」にある「成長と資産所得の好循環」の動向に注目です。

【参考文献】

この解説は2023年11月時点の情報に基づいたものです。

平岡 一弘


本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、第一生命経済研究所が信ずるに足ると判断した情報に基づき作成していますが、その正確性、完全性に対する責任は負いません。