武器になる経済指標 武器になる経済指標

AIバブル測定器としての台湾輸出受注(26 年8月) 米製造業PMIも強かった

藤代 宏一

要旨
  • 日経平均株価は先行き12ヶ月72,000円程度で推移するだろう

  • USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう

  • 日銀は政策金利を12月に1.5%とした後、27年末までに2.25%とするだろう

  • FEDはFF金利を、年内は4.0%で据え置くだろう

  • 9月22日に発表された8月の台湾輸出受注は前年比+71.4%と絶好調。7月の同+61.9%から加速し、単月では初となる1,000億ドルを突破した。 輸出全体の8割を占めるICT(情報通信)製品と電子部品がそれぞれ同+100.5%、同+83.9%と大幅な伸びを示した。

  • 地域別にみると、輸出受注全体の36%(2025年実績、以下同じ)を占める米国向けが同+88.9%と著しく伸びた。データセンターの建設増加に伴う需要と推定される。19%を占める中国向けも同+47.7%と高い伸びを維持し、5%を占める日本向けも同+41.1%と好調だった。19%を占めるASEAN向けは同+70.5%、13%を占める欧州向けは同+58.2%、9%を占める「その他」は同+82.8%であった。なお、台湾経済部によれば輸出受注の45.7%が海外生産分であった。当該系列が対象としているのは台湾企業が受けた受注であり、生産(輸出)拠点が台湾にあるかは問わない。

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  • 台湾の輸出受注は世界の代表的な半導体銘柄で構成されるSOX指数と強い連動性が認められる。2025年春頃にはトランプ関税や中国への輸出規制強化といった非景気循環要因で連動性が崩れる場面があったものの、そうした要因を除くと波形は概ね一致してきた。もっとも、足もとでは好調な輸出受注を横目に、SOX指数が調整したことで両者の方向感に乖離が生じている。この間の株価下落の主因は、株式市場で米長期金利の上昇が嫌気されたことであろう。もっとも、SOX指数の2年先PERは15倍台まで低下しており、もはやPERでみた割高感には乏しい。この点を重視すれば、長期金利上昇には打たれ強くなっていると考えられる。

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  • AI投資の強さは米国側でも観察されている。9月23日に発表された9月の米製造業PMI速報値は57.0へと3.1ptもの上昇を示し、2022年5月以来の強さとなった。新規受注が57.3、生産が56.7とそれぞれ強く、ハイパースケーラーによるデータセンター投資が製造業全体に行き渡っていることが窺える。AI開発の恩恵は、一部の企業に限られるとの見方も多いが、実際はデータセンターなど物理的な投資が広範な需要を誘発していると考えられる。

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藤代 宏一


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