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日銀は1.25%へ政策金利を引き上げ 2つの反対票について考える

藤代 宏一

要旨
  • 日経平均株価は先行き12ヶ月72,000円程度で推移するだろう
  • USD/JPYは先行き12ヶ月155円程度で推移するだろう
  • 日銀は政策金利を12月に1.5%とした後、27年末までに2.25%とするだろう
  • FEDはFF金利を、年内は4.0%で据え置くだろう
  • 日銀は大方の予想通り政策金利を引き上げ、1.25%とした。これに対して反対票が2票投じられた。当レポートは、その点に的を絞る。

  • 浅田委員と佐藤委員が反対票を投じた理由は概ね同様であり、双方とも経済・物価の基調がそれほど強くないなかで、利上げは適切でないとの主張であった。この点はややハト派な印象を与えたかもしれない。

  • 現時点で、今後の利上げに際して慎重姿勢を示しそうな委員は、この2名のみである。もっとも、2027年7月23日の高田委員と田村委員の任期満了を見据えると、この2名が反対票を投じ続けることには一定の意味がある。というのも、高市政権が後任にハト派(≒リフレ派)委員を2名送り込むことで、4票の反対票が投じられる、或いは政策委員会の分裂を避けるために利上げ提案そのものが引っ込められる、との見方があるからだ。

  • この点、筆者は2027年7月の審議委員人事は、一部の市場参加者の予想・懸念に反して、中立的ないしはタカ派的な人選になるとみている。というのも、現在の政策委員会で最もタカ派的な2名の後任人事が、一転してリフレ色の強い人選となれば、それは政府による露骨な日銀支配に映ってしまいかねない。この初夏に経験した骨太ショックと呼ばれる円安・長期金利上昇は、日銀の独立性が脅かされるとの懸念が一部の市場参加者で生じたことが原因であったと筆者は理解している。政権側がそれに対して迅速に軌道修正したことに鑑みると、同じようなリスクは取らないと考えるのが自然であろう。2027年7月より先は政策委員の構成変化によって利上げが停止されるとの見方があるが、筆者はその可能性は限定的であるとみている。

  • 仮に2027年7月の人事にハト派色の強い人物を充ててしまうと、その頃に話題となっているはずの次期総裁・副総裁人事(2028年3・4月)も同じような人選になることを市場参加者が想定し、円安・長期金利上昇が進行する恐れが高まる。そうしたリスクを取ってまでも、政策金利を低く抑えようとするだろうか。

藤代 宏一


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