米国:26年1月小売売上高は悪天候と価格下落で減少

  ~消費の拡大基調は緩やかにペースダウン~

桂畑 誠治

要旨
  • 26年1月の小売・飲食サービス売上高は、前月比▲0.2%(前月同0.0%)と縮小に転じたが、市場予想中央値(ブルームバーグ集計)の同▲0.3%を上回った(11、12月分は合計で0.1%下方修正)。1月の小売売上の減少は、主に悪天候やガソリン価格の下落が影響した。一方で、前年比は+3.2%(前月同+2.4%)と加速した。
  • 他の分類では、自動車を除く小売・飲食サービス売上高は、前月比0.0%(前月同0.0%)と横ばい、市場予想中央値と一致した。 一方、自動車・ガソリンを除く小売・飲食サービス売上高は、同+0.3%(前月同+0.1%)と加速し、市場予想中央値同+0.2%を上回った(11、12月分は合計0.1%上方修正)。また、GDPの算出に使用されるコントロール・グループ(自動車・ガソリン・建材・飲食店を除く小売・飲食サービス売上高)は、前月比+0.3%(前月同+0.1%)と加速し、市場予想中央値と一致した(11、12月分は合計0.1%上方修正)。 小売売上高の基調を判断するうえで重要なコア小売売上高(自動車・ガソリン・建材を除く小売・飲食サービス売上高)は、同+0.2%(同0.0%)と加速し、過去2カ月分も0.1%上方修正された。しかし、3カ月移動平均・3カ月前対比年率では+2.2%(前月+2.7%)に鈍化。四半期ベースでも、1月は前期比年率+1.3%と、10-12月期の+2.7%から減速しており、小売売上の拡大ペースは緩やかに勢いを弱めている。
  • 1月は、所得や資産の増加は続いているものの、暴風雪や寒波といった一時的要因が重石となった。
  • 1月の業態別の詳細をみると、明暗が分かれている。業態別の前月比の動向では、家具が増加に転じたほか、一般小売、無店舗小売、その他小売が加速した。一方、自動車・同部品、家電、薬局、ガソリンスタンド、衣料品、スポーツ用品・本・趣味用品が減少幅を拡大。飲食店が前月同様の減少ペースとなり、建設資材、食品・飲料は伸びが鈍化した。
  • 主要13業態のうち、拡大した業態が6業態(前月3業態)と増加し、縮小した業態が7業態(前月8業態)と減少した。拡大した6業態は、家具、建設資材、食品・飲料、一般小売、その他小売、無店舗小売。縮小した7業態は、自動車・同部品、家電、薬局、衣料品、飲食店、ガソリンスタンド、スポーツ用品・本・趣味用品。
  • 今後について、26年1-3月期の小売売上は、実質給与所得や資産残高の増加等が支えとなる一方、トランプ政権による関税政策や移民取り締まり強化への不安感が消費者マインドの重石となっている。価格上昇への警戒や節約志向の強まりを背景に、個人消費は当面減速基調が続くと判断される。
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桂畑 誠治

かつらはた せいじ

経済調査部 主任エコノミスト
担当: 米国経済

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