- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月44,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月150程度で推移するだろう。
- 日銀は9月に追加利上げを実施するだろう(政策金利は+0.25%)。
- FEDは9月に利下げを開始、FF金利は25年末に4.00%(幅上限)への低下を見込む。
金融市場
- 前日の米国株は下落。S&P500は▲0.2%、NASDAQは▲0.1%で引け。VIXは14.7へと低下。
- 米金利はツイスト・スティープ化傾向。予想インフレ率(10年BEI)は2.275%(▲1.7bp)へと低下。 実質金利は1.974%(+1.5bp)へと上昇。長短金利差(2年10年)は▲24.3bpへとマイナス幅縮小。
- 為替(G10通貨)はJPYが最強。USD/JPYは155後半へと下落。コモディティはWTI原油が77.0㌦(▲2.8㌦)へと低下。銅は9166.0㌦(▲50.5㌦)へと低下。金は2407.3㌦(+12.6㌦)へと上昇。
注目点
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筆者は、日銀が7月に利上げと長期国債の買入れ減額を同時決定すると予想してきた。しかしながら、金融政策決定会合を1週間後に控えた現時点において「日銀 利上げ決定へ」などという観測記事やリーク報道が何も出ていないことからすると、7月の利上げ確率は低いと判断せざるを得ない。植田総裁が就任して以降、政策修正がある際は事前にマスコミ各社から報道があることが多かった。
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ブルームバーグが実施した調査(調査期間:17-22日)によれば48名の回答者のうち、7月の利上げを予想するのは29%、9月は27%、10月は35%、それ以降は8%であった。7月の予想は依然として「人気」であるが、OIS金利が織り込む利上げ確率は、想定利上げ幅を10bpとしても44%程度に過ぎず中心的予想とは言い難い。日銀が意図的にショックを与えたいなら話は別だが、丁寧な説明を心掛けたいとする植田総裁がそうした奇策を採用するとは考えにくい。
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日銀が7月の利上げを見送る背景としては円安一服が大きい。USD/JPYは7月上旬に162円付近まで上昇した後、24日は155円台まで落ち着いており、為替対策は喫緊の課題ではなくなりつつある。USD/JPYが160円を超えて円安が進行している状況において、日銀が利上げを見送り円安が加速する事態を招いてしまえば、政治的な圧力が高まり、却って日銀の政策的自由度が低下してしまう恐れがあったが、現在の為替水準ならば様子見を選択する余裕がありそうだ。また、利上げと長期国債の買入れ減額の同時決定をすることで生じる、(為替市場における)材料出尽くし感を回避できるという利点もある。
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この7月に限らず、日銀が利上げに慎重になる理由としては、やはり個人消費の停滞が大きい。GDP個人消費が4四半期連続でマイナスとなり、負の需給ギャップも残存する中、金融引き締めを講じ、賃金・物価に下押し圧力をかける意味は乏しい。米国のように強すぎる個人消費がインフレ圧力の根底にある訳ではない。もっとも、名目賃金ははっきりと加速し、一般労働者(≒正社員)の所定内給与(≒基本給)は5月に前年比+2.7%を記録している。パートを含んだ数値も前年比+2.5%と、1990年代前半と同程度まで高まっている。物価上昇を加味した実質賃金がマイナスであることから、あたかも賃金が上がっていないような印象もあるが、現実の名目賃金は大幅に上昇しており、しかも向こう数ヶ月は更なる加速が見込まれている。最新値の5月段階では、ベア等実施前の賃金が支払われている企業が相応に多いためだ。また定額減税による実質可処分所得の追い風も踏まえれば、夏場に所得環境が改善する蓋然性は高い。消費者心理の停滞は懸念材料であるが、これらを踏まえると個人消費はマイナス基調を脱すると期待される。日銀は夏場の個人消費について支店長会議などを通じて定性的情報を収集し、9月の利上げに繋げるのではないか。

- なお、国債買入れの減額については「1年後に4兆円、2年後に3兆円」という共通の予想が整いつある。ショックを避けたい日銀はそれに沿った減額計画を示すのではないか。
藤代 宏一
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