- 要旨
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- 日経平均は先行き 12 ヶ月 31,500 程度で推移するだろう。
- USD/JPY は先行き 12 ヶ月 130 程度で推移するだろう。
- 日銀は現在の YCC を 10‐12 月期に修正するだろう。
- FED は FF 金利を 5.25%(幅上限)で据え置くだろう。利下げは 24 年 1-3 月を見込む。
金融市場
- 前日の米国市場は上昇。S&P500は+0.6%、NASDAQは+1.0%で引け。VIXは13.7へと低下。
- 米金利は中期ゾーンを中心に金利低下。予想インフレ率(10年BEI)は2.213%(▲1.4bp)へと低下。実質金利は1.514%(▲6.6bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は▲80.3bpへとマイナス幅拡大。
- 為替(G10通貨)はUSDが全面安。USD/JPYは138後半へと下落。コモディティはWTI原油が71.3㌦(▲1.2㌦)へと低下。銅は8347.5㌦(+54.0㌦)へと上昇。金は1963.6㌦(+20.9㌦)へと上昇。
注目点
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5月景気ウォッチャー調査は、日本の内需が力強さを印象付ける結果であった。日本株高の背景にあると指摘されている「好調な内需」がなお持続していることを示した格好だ。一方、後述するとおり「追加的」という視点において、これ以上の改善が見込み難くなってきたのも事実。
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3ヶ月前から現在への景況感変化を問う現況判断DIは 55.0 へと 0.4pt の改善を示した。コロナ禍における振れ幅拡大期(行動制限緩和と厳格化の繰り返し)、2014 年 1‐3 月の消費増税前の駆け込み需要期を除くと、約 10 年ぶりの高水準となった。生活必需品の値上がりによって家計が圧迫されている反面、コロナ禍において自粛を迫られてきた消費が回復し、街角景気は改善している。春闘賃上げ率が約 30 年ぶりの高水準で着地するなど賃上げ機運が高まる中、類似指標の消費者態度指数も改善基調にある。消費者心理好転の背景に賃上げがあることに疑いの余地はない。

- 現状判断DIは家計動向関連が 54.9 と前月比横ばい。小売(53.1)が強さを保つ中、飲食(61.1)とサービス(59.2)は一段と水準を切り上げ活況とも言うべき高水準に到達。住宅(45.4)は小幅ながら低下した。政策支援によって光熱費上昇が抑制されていることに加え、訪日外客数の回復や各種イベント再開・制限撤廃もあり、全体として経済活動は回復している。企業関連は 54.3 へと1.1pt 回復し3ヶ月連続で 50 を超過。製造業(51.2)、非製造業(56.8)が双方とも改善した。雇用関連(57.1)は経済活動拡大に伴う労働需給の引き締まりを印象付けた。この間、類似指標のサービス業PMIは統計開始以来の最高を記録した。

- 他方、3ヶ月先の景気を問う先行き判断DIは 54.4 へと 1.3pt 低下。景気に敏感な立場で事業を展開する人々の肌感覚としては、改善の期待値が徐々に低下している模様。内訳は家計動向関連が54.1 へと 2.3pt 低下。その内訳は小売(53.4)、飲食(58.6)、サービス(55.9)が何れも小幅に低下した。他方、企業関連は 53.6 へと 0.4pt 上昇。製造業(53.7)が上昇した反面、非製造業(54.1)が小幅に低下した。雇用関連は 58.1 へと 1.4pt 上昇。労働集約的な産業(宿泊、飲食、建設等)を中心に採用意欲が高まっていると思われる。

- 景気ウォッチャー調査は速報性に優れていながら、予測精度が高いことが知られておりGDP(具体的には在庫を除いた「最終需要」)との連動性が認められている。また株価についても景気ウォッチャーが改善傾向にある時、日本株が米国株に対して優位になるという一定の関係があり、これで 2022 年以降の日本株優位を一部説明できる。株価と景気ウォッチャー調査の方向感が多くの局面で一致していることを踏まえると、株価が景況感に影響を与えているという、逆の因果関係の存在も否定はできないが、それでも 2022 年以降の日本経済が米国対比で方向感が良いのは事実であり、そうした景気認識に基づいて日本株が選好されている可能性は高いと筆者は考えている。ただし、株式市場の空気に近い「追加的な景況感改善」という視点では改善が期待しにくくなっている。
藤代 宏一
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