- 要旨
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- 日経平均は先行き12ヶ月28,000程度で推移するだろう。
- USD/JPYは先行き12ヶ月130程度で推移するだろう。
- 日銀は現在のYCCを年内に修正するだろう(暫定)。
- FEDはFF金利を5.25%(誘導幅上限)まで引き上げるだろう。
金融市場
- 前日の米国株は下落。S&P500は▲0.2%、NASDAQは▲1.1%で引け。VIXは19.1へと上昇。
- 米金利はブル・スティープ化。予想インフレ率(10年BEI)は2.240%(▲1.5bp)へと低下。実質金利は1.068%(▲1.2bp)へと低下。長短金利差(2年10年)は▲48.1bpへとマイナス幅縮小。
- 為替(G10通貨)はJPYが最強。USD/JPYは131前半へと下落。コモディティはWTI原油が80.6㌦(▲0.1㌦)へと低下。銅は8782.0㌦(+31.0㌦)へと上昇。金は2020.9㌦(▲1.3㌦)へと低下。
経済指標
- 3月ISMサービス業は51.2と市場予想(54.4)を大幅に下回り2月から3.9pt悪化。高インフレによって実質所得が蝕まれる中、個人消費の増勢が鈍化し企業活動に悪影響を与えた可能性が指摘できる。もっとも、過去数ヶ月は天候要因もあって大きく上下し、類似指標のサービス業PMIとの方向感も乖離しているため評価は難しい。

注目点
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2月の鉱工業生産(日本)はシリコンサイクルの反転になお時間を要することを示唆し、日本株にややネガティブな材料となった。筆者はこれまでIT関連財の在庫減少に伴う出荷・在庫バランスの好転が日本株の押し上げに寄与するとの見方を示してきたが、その時期が遅れる可能性を意識せざるを得ない。
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日本の2月鉱工業生産は前月比+4.5%と2ヶ月ぶりの増産。1月は中華圏の春節が例年より早かったことで季節調整が上手く機能せず弱さが誇張され、2月にその反動が出た形。サプライチェーン影響の緩和に伴い自動車が前月比+15.4%の増産となったほか、生産用機械(半導体製造装置やショベル系掘削機械)が+9.2%、鉄鋼・非鉄金属が+4.1%等と多くの業種が増産となった。欧米経済の減速を受け輸出は下向きに転じているものの、国内景気の底堅さに加え、中国経済の回復が支えになったとみられる。
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3月初旬に実施された生産予測調査に基づけば、製造工業の生産計画は3月が+2.3%、4月が+4.4%と増産計画が示された。経産省がバイアスを補正した3月の予測値は▲0.3%であり増産が途切れる可能性がある。輸送機械工業の生産計画は3月が前月比+4.6%、4月が+5.8%と2ヶ月連続の増産が見込まれた。サプライチェーンの乱れは未だ解消していないが、快方に向かっていることに間違いはない。
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株式市場と関連の深い電子部品・デバイス工業の生産に目を向けると、2月の生産は前月比+7.1%と3ヶ月ぶりの増産となり、前年比では▲15.4%へとマイナス幅が縮小した(1月は▲19.2%)。指数水準は99.6へと回復し、2019年平均(95.2)を回復。もっとも、生産計画は3月が▲9.4%、4月は+8.5%と戻りは鈍く下振れリスクは残存する。ノートPCやスマホなどの需要減衰が効いており、基調的な増産に転じる気配は感じられない。本邦企業が競争力を有する電子部品産業は構造的な需要増加に直面しているとはいえ、2022年以降はシリコンサイクルの悪化に巻き込まれその勢いを失っている(この間、半導体製造装置も大幅減産)。またここへ来て在庫調整の進展が遅々としていることは懸念材料。2月の在庫水準(3ヵ月平均)は前年比+19.1%へと2ヶ月連続で増加し2022年9月と同等となった。大きく見れば、2022年5月の+44.5%をピークに縮小傾向にあるとはいえ、出荷が伸び悩む中で意図せざる在庫増が浮き彫りになっている。出荷・在庫バランス(両者の前年比差分から算出、3ヶ月平均)は▲32.2%へとマイナス幅を拡大。在庫循環図の位置取りは左上方向へと逆走し、過去数回のサイクルでは観察されなかった動きとなっている。
- 長期的に電子部品・デバイス工業の出荷・在庫バランスは日経平均と連動性を有してきた。その事実を踏まえた上で筆者は過去数ヶ月、出荷・在庫バランスが大幅なマイナス圏から反発していることを以って「業績反転を先取りするという視点で、その時機が近づいているようにも見える」と指摘してきた。しかしながら、2月データはその見方に疑問を投げかけた。今後は中国経済の回復が刺激となり、世界経済の減速基調が和らぐことでIT関連財の需給好転が期待されるが、欧米経済がインフレ退治に苦戦すれば回復時期の遅れが懸念される。

藤代 宏一
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